『神様はバリにいる』
2014年日本、107分
監督:李闘士男
主演:堤真一
概要
ハウツー本「出稼げば大富豪」をベースに、バリ島に暮らす日本人大富豪が独自の人生哲学で周囲の人々の人生を変えていくさまを描いた人情コメディー。『デトロイト・メタル・シティ』などの李闘士男監督がメガホンを取り、怪しい雰囲気漂う風貌でありながら周囲からの信望の厚い男を堤真一が怪演する。共演には『そして父になる』などの尾野真千子、『幕末高校生』などの玉木宏、初めて本格的な演技に挑戦するミュージシャンのナオト・インティライミらがそろう。(シネマトゥデイより)
感想
ここんとこ、なにかがずっと悲しい。それが何かはよく分からない。
自己啓発本ってのは、文字通り自己を啓発して変革するためのものだ。この世はあらゆる種類の自己啓発本であふれている。まあ、それはそれで良いのだけれど。
人は誰しも成功を求めるものだろうか。ボク自身はあまりそうは思えない…と言いながらも、結局、この身体、精神は自分自身のものでしかなくて、自分自身のちっぽけなことで思い悩んでいる。
「世界ナゼそこに?日本人」という番組がある。ユースケが司会をしているから見ているけれど、正直、程度の良い番組とは思えない。世界のどこも「秘境」呼ばわりするような、そんな貧しいボキャブラリーの番組。
だけど、時々「当たり」がある。それは現地の人たちのために生き、あるいは現地で事業を起こし、雇用を生み出している人が登場した時だ。そういう人はホントに凄いと思えるし、ある意味では羨ましくもある。
この映画はそんな番組の匂いがある。『クライマーズ・ハイ』の堤真一/尾野真千子コンビが、妙に暑苦しくて安っぽいコメディを演じている。正直、とんでもなく滑ってる。(笑っている人はいたけれど)あまり笑えない。
でも、そのアホみたいな暑苦しさが、心のどこかに熱いものを生み出していく。それはきっと、かつての48が備えていたもの…。
…日本人の謙譲はそれ自体美徳だけれど、ボクは「お金儲け」というのがそれほど悪いことだとは思っていない。そうして雇用を生み出し、あるいはその儲けを分配できるならね。そうすりゃ世界は回っていく。
そうして段々と世界中のひとりひとりが立って行けるようになればいい…それはきっと夢物語なのだとしてもね。ボクは自分自身のために生きることにはあまり興味が持てないけれど、そう考えりゃ少しは気持ちも楽になる。
☆☆☆☆★(4.5)