「アニメ徒然:重力をめぐる想像力1」
昨日、『サカサマのパテマ』が放映されていましたね。
前にも書いたように、アニメ映画としては、欠点がいくつも見える作品です。どっかから借りてきたような管理社会の描写はあまりにも安っぽいし、キャラクターも類型的で彫り込まれておらず、個性に乏しい。演技もマズいです(抱きつく場面の表情がまるでトトロでしたけれど、ああいうのに何か意味があるとは思えません)。
ただ一点、あの「空へ落ちる」という想像力は素晴らしい。
凡百のアニメのなかにあって、あの場面だけは傑出しています。あの想像力だけはきっと残る。同時期に『アップサイドダウン』という実写映画があって、あれも「逆さま」の話ですが、完成度はあちらの方が高いと思います。ただ、「空へ落ちる」描写のどちらが心に残るかと言えば、それは「パテマ」の方だと思うのです。
思えば、放っておいても重力が画面に現れる実写と違って、アニメというものは意識しない限り重力が画面に現れません。それゆえに、いかに重力を描くかというのはひとつのテーマでありました。
つづく