『偶像のかなた32』
東李苑
(SKE48/チームS/総選挙-位)
「confidence」
1.
りおんは舐めている。
とあるコンサート、加入後まだ一年も経っていなかったりおん。ソロでピアノを披露するという大役を仰せつかった。さぞ緊張したことだろうと思っていたら、どうやら大して緊張しなかったらしい。りおんは大観衆の怖さを舐めている。
加入後すぐに正規メンバーに昇格(たしか当時の最短記録だった)したりおん。劇場公演ではずっと、いちばん下っ端だった。さぞ萎縮して縮こまっているかと思いきや、MCなどでは先輩に平然と毒舌を吐いていた。りおんは先輩の怖さを舐めている。
加入当初はメディア露出が少なかったSKE6期生。近頃ではようやく出番をもらえるようになった。1+1動画なんかもそのひとつ。さぞ張り切っているかと思いきや、もう明らかに気だるい感じを醸し出していた。りおんはメディアの怖さを舐めている。
そう言えば、SKE6期生は最近ようやく(×2)ぐぐたすが始まった。機械音痴のりおん。珍しく弱音を吐いていた。どうやら、ぐぐたすの怖さを思い知ったようだ。良い薬である。
2.
りおんはローテンションだ。
「なまらぜ~んかい。」って、ひらがなで書くのが相応しいような自己紹介からも分かるように、基本、ローテンションのりおん(本人に言わせると、あれはヤル気がないんじゃなくて、あれが通常モードなのだそう)。
たまに、その瞳がイタズラっぽく輝くことがある。いつだかのS女で、山口百恵さんの『プレイバックPart2』を歌った時がまさにそれだ。アイドルっぽく振り返った瞬間、りおんの瞳がキランと輝いた。あのイタズラっぽい瞳は、むしろアイドルアイドルしている自分をちょっと面白がっているような瞳でもあった。
いつだかの公演MCで、「わりぃ、しょん(ピーッ)」と言っていたように、一方ではガラッパチなところのあるりおん。あれがりおんの素に近いとボクは思う。だけど、じつはアイドルチックな一面があって、それが、ふと表面に出てくることがある。あのS女の時がまさにそれだ。それをガラッパチな方の自分は面白がっているんだけれど、でも別にイヤじゃない、そんな感じ。
普通、アイドルってのは逆だ。表面ではアイドルアイドルしているのに、裏ではガラッパチなところがあるのが典型的なアイドル像かも知れない。だけど、りおんの場合、なぜかそれが逆なんだ。表面では(一見)気だるそうに、ガサツに見せておいて、裏ではじつはアイドルチックなところがある。裏返しになったそのギャップが面白い。
基本、りおんはアイドル好きなんだろうし、きっと、そういう自分のことも嫌いじゃない。あれは、そんなことを感じさせる瞳だった。アイドルをやっている自分を一歩引いたところで見ている別の自分がいるんだけれど、それを見つめるまなざしはちょっとイタズラっぽくて、優しいまなざしなんだ。
『プレイバックPart2』の話に戻れば、りおんの歌そのものは圧巻だった。もう別格だったと言っても良い。ローテンションな自己紹介を見せる劇場公演でも、いざ曲が始まれば抜群の表現力を見せつける。とくにユニット曲では圧倒的だ。
りおんは人生を舐めている。なぜなら、自分を信じているからだ。アイドルをやっている自分のことを、ちゃんと好きでいてあげられているからだ。りおんは、ちゃんと自分のことを信じてあげることの出来る子、言葉の真の意味での「自信家」だ(と、ボクは思う)。
P.S.
まあ、ダンスは苦手らしいんだけどね。それくらいは愛嬌があって可愛いんじゃないかな。だって、完全無欠のアイドルなんて近寄りがたいでしょ?(* ̄艸 ̄)
おしゃまなりおんさん(* ̄艸 ̄)