落ち葉 | 想像上のLand's berry

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言葉はデコヒーレンス(記事は公開後の一日程度 逐次改訂しますm(__)m)


 ボクはバカだ…

 さっき、YouTubeを探索していて、「そういや、Neil Finnは新曲出したかな~…」くらいの軽い気持ちで検索をかけてみた。そして、この動画を見つけた↓


 



 この曲…! 

 そう、これは映画『ホビット 思いがけない冒険』の主題歌だ。まったく愚かなことに、ボクは、Neilがこの曲を歌っていたことに全く気付いていなかったんだ。

 この曲は、とても美しい曲だ…ボクは『ホビット』のレビューで「エピック(叙事詩)だ」*という言葉を用いて映画を評しているんだけど、その言葉が思い浮かんだのがまさに、ドワーフ戦士たちがこの曲を歌っている場面だった。

 戦士たちが夜空に響かせる歌声…それはまるで、「イリアス」に描かれたような太古の英雄たちが、そこに降り立ったかのようだった。

 劇中では戦士たちが歌っていたけれど、(今チェックしてみたら)エンドロールで歌っていたのは紛れもなくNeilのあの声だった。しかも、でかでかとクレジットまで出て。名曲『Together Alone』*を思わせるようなプリミティブな太鼓の鼓動、人々の声。『Kare Kare』*を思わせるような哀愁に満ちたメロディ・ライン。

 まして、『ロード・オブ・ザ・リング』&『ホビット』のピーター・ジャクソン監督は、Neil Finnと同じニュージーランドの人。ボクは、気付いてしかるべきだったんだ。…と言うか、今考えると、この情報は何か知っていた気がする…だけど、今の今まで(映画を見てさえ)完全にそのことを忘れてしまっていたんだ…


 プロフィール欄の「好きなもの」に「Cro​wde​d H​ous​e」(Neil Finnのバンド)と書いているように、ボクにとってNeilは特別なアーティストだ。

 このブログを始めた頃のアンケートで、「好きなアーティスト」の一位に挙げ「天才という言葉を聞いて、真っ先に思い浮かべるのがこの人」*と書いていたり、他にも「(Crowded Houseは)もはや好きを通り越して、僕にとって唯一無二の存在と云ってしまってもいいほど」*とかね。

 初めての「フジロック」が開催される前年、ボクは深夜番組「BeatUK」の掲示板に「Crowded HouseとSleeperが好きです」と書き込んだ。それがおよそボクがインターネットというものに書き込みをした最初だった。「フジロック」の話題で染まる中、常連さんが「Crowded House良いよね」とリプライしてくれたことが記憶に残っている。ボクはそのことに喜びつつも、「あ…Sleeperは受けないんだな…」とか思ったりした。

 さらに、そのたった一行の書き込みには、24才のナースからMailを貰うというオマケまでついた(ボクはその頃まだ高校生の年齢だった)。まだネットという世界が、そんなに広くない時代だった。だれもが趣味を共有できる人を求めているなか、「Crowded House」という言葉にはそんな魔力があった。

 1996年に活動休止したCrowded Houseは2007年に再結成して、「Time on Earth」というアルバムを出した。これは素晴らしい出来だった。ボクは翌2008年に大学に入学したわけだけど、毎日のようにこのアルバムを聴いていた。大学や電車のなか、ヘッドフォンをしてずっと聴いていた。

 3年生になる頃には、少し思うところがあってヘッドフォンを使わなくなっていった。2010年に出た彼らのアルバム「Intriguer」が個人的にピンと来なかったことも、それに輪をかけていたかも知れない。Crowded Houseのアルバムの中で、初めてと言って良い「失敗作」だと思えた。

 そしてボクはこのブログで、ポップやらダンスミュージックばかりかけるようになった。さらに今では、AKB/SKEに頭からのめり込んでいる(もちろん、もともと好きだったんだけど)。

 そんな日々の中で、Neil Finnという存在が、ボクのなかでフト抜け落ちてしまっていたんだ…言葉はデコヒーレンス…何かを追い求めるということは、また別の何かが零れ落ちていくということ…