『偶像のかなた 2』
小木曽汐莉
(SKE48/チームKII/総選挙32位)
「moment」
小木(曽)ちゃんが辞めてしまう。
それは、実際、かなりショックだった。
AKBでは卒業なんて日常茶飯事だけれど、
ボクは小木ちゃんを高く評価していたし、
辞めてしまうなんて想像もしていなかった。
良くも悪くも個性派集団のAKBにあって、
小木ちゃんのような存在は大事だと思うのだ。
美人で常識人で、頭も良くて気配りも出来る。
演技も歌もバラエティもそつなくこなし、
必要とあれば仕切りも出来る万能選手。
そういう、ある意味では「普通の子」は、
AKBでは得てして埋没しがちなんだけど、
でも、小木ちゃんは独特の存在感を持っていた。
ロシアンルーレットでカラシ入りシューを引き当て、
何も言わずポロポロと涙をこぼしていた小木ちゃん。
どこかクールで神秘的で、とても自然体で、
そして何より、ひたむきな瞳が印象的だった。
ボクが思うに、
小木ちゃんは、きっと、どこの世界に居ても、
それなりにやっていけてしまう人なんだと思う。
だからこそ、そういう子が居てくれるのは、
AKBにとっては、とても大事なことだった。
バラエティ志望の子はバラエティを、
役者志望の子は演技を、歌手なら歌を、
自分の好きな道を、それぞれ歩めばいい。
(原点だから、公演には出なきゃダメだけど)
グラビアなんてやらなくてもいい、
AKBというのは、そういうグループであって欲しい。
夢を追いかけるためにグループを辞めなきゃいけない、
それは、何か間違っているんじゃないかという気がする。
小木ちゃんが、実際、どういう思いで辞めるのか、
それは、ボクには分からないことだけれど。
月日は巡りゆく幾星霜。
ボクは、小木ちゃんと共に歩むSKEを思い描いていた。
「辞めないで欲しい」という言葉は、あまりに虚しい。