ライアン・マッギンレー展~Reach Out, I'm Right Here~ | 想像上のLand's berry

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言葉はデコヒーレンス(記事は公開後の一日程度 逐次改訂しますm(__)m)


『ライアン・マッギンレー展~Reach Out, I'm Right Here~』

 小山登美夫ギャラリーにて開催中のRyan Mcginley展に行ってきました。この小山登美夫ギャラリーは普通の倉庫ビルの上階にありまして、ギャラリーまで上がるために業務用エレベーターを使うという…奇抜なアイデア(* ̄艸 ̄)←ちょっと迷ってウロウロしちゃった(笑)

 10点程度と点数は少なかったですが、Ryan Mcginleyの個展は日本初ということで、ボク自身、大きく引き伸ばされたものは初めて見ましたし、これまで気付かなかったような細かいところまで観察することができ、なかなか興味深かったです。

 彼の写真に登場する「モデルたち」は明らかにカメラがあることを認識しています。しかし、それを越えてなお自然なのです。ドキュメンタリーにおいては、カメラの存在が被写体に影響を与えるので、「果たしてそれは透明な記録たりえるか」という議論がありますが、Ryan Mcginleyの写真においては、その論点は吹き飛んでしまいます。なぜならば、Mcginleyの写真に登場するモデルたちはカメラというものの存在、その眼差しを、あるがままのものとして自然に受け入れているからです。ここにあるのは、カメラがある自然。考えてみれば、カメラの溢れる現代社会において、それはとても自然なことのように思えます。

 やはり彼はスゴイっすな…全く媒体もスタイルも違うのですが、どこか(川村記念美術館の)ロスコ・ルームに通じるような心の落ち着きを感じることができます。全体の調和と、どこか遠くへと引っ張っていく眼差し…画を作る力はどこからくるのだろう。時にノイズが混じり、時にピントが合っていない彼の写真。それでも、とても強い画です。色彩感覚、劇的構成力…ただそれだけではない。あらゆる文脈を超え、瞬間そのものへと、根源へと引き戻す力が彼の写真にはあります。