
-夢日記-
『フーコーの振り子』
ボクらは、中国を旅してる。
クラスメイトの一人が、中国人の先生と激しく口論している。
どうやら、満州事変に関する意見の相違らしい。
当然、中国人の先生は「あれは暴挙だ」と口を尖らす。
一方、クラスメイトの方は侵攻の正当性を言い募る。
見かねたボクは、そこに割って入る。
「いや・・・あれはダメでしょ。」
中国人の先生は、我が意を得たとばかりに相好を崩す。
そう言えば・・・この先生。遥か以前、ボクが中国を旅した時、
ミレニアムに湧いていたあの年。ガイドをしてくれた郭さんだ・・・
'98W杯予選で敗退して、サッカーの中国代表が弱いって嘆く郭さんを、
ボクは、「日本ではみんな中国代表を応援してましたよ」って慰めたんだ。
今となっては、そんなこと言えなくなってしまったね・・・なんでだろうね・・・
ボクは、誰の味方もしたくない・・・そう思いながら、一言、付け加える。
「だって、あの(満州事変の)せいで、緩衝地帯がなくなって、
ソ連の圧迫を直接に受けるようになっちゃったんだ。」
郭さんは、一瞬、戸惑ったような表情を見せながら、
「う、うん・・・そうだな・・・」
と、不承不承に同意してくれた。
場面が変わる。
教会の尖塔のように、内部が空洞になったバベルの塔。
その内側に、らせん状に作られた階段をボクらは昇っている。
天井からは、『フーコーの振り子』が吊るされていて、
その錘の部分は、まるで宮殿のような鳥かご状になっている。
数百メートルの高さから吊るされる巨大な振り子。
余りの高さに、鳥かごの辺りは霞んでいるように見えた。
天頂付近の踊り場のようなところで、列が止まる。
「あれ・・・なんで、みんな、前に進まないの・・・?」
正直なところ、高すぎて、少し怖い気がするのだ。
踊り場には、『フーコーの振り子』のミニチュアがある。
突然、その振り子が巨大な振り子に合わせるように動き出した。
間近にいたボクは、その動きに押し出されてしまう。
もっとも、階段には転落防止用の柵が設けられていて、
墜ちる心配はないのだが、危うく階段を踏み外しそうになる。
間一髪、手すりを掴んで態勢を立て直し、事なきを得る。
再び、場面が変わる。
休憩所のようなところで、ボクは、いかに、面白おかしく、
さっきの出来事を、みんなに伝えられるかってことに苦心している。
「ボクはウソをつこうとしている」
頭の何処かで、そんな声が聞こえる。