「アトム(物質)からビット(情報)へという変化に後戻りはない。もう止めることはできない。」~ニコラス・ネグロポンテ~
『GSV生活』
ようこそ、アトムの世界へ。
ドアを開けて、外へ出よう。
季節は秋。
久しぶりに歩く自分の街。
夕陽が街に長い影を落とす。
閉ざされていた感覚が蘇る。
Welcome to the world.
Google Street View
ボクは身体を失って翔ける。
距離を越えるよりは季節を越える。
引き伸ばされた時空。
存在の意義。
ここはビットの世界。
ありとあらゆるものが、
コピーとして生まれた世界。
感覚は閉ざされながら、
静かに研ぎ澄まされていく。
Return to the genesis.
アトムに伴われて開かれる扉。
赤子が初めて見る世界のように。
ボクはまだ歩いている。

いつもの公園。
いつかの公園。
大学に入る前の年。
ベンチ替わりの岩。
雲の下の受験勉強。
足をブラブラさせながら、
いつも、ここに座っていた。
お昼には、母が散歩に来る。
愛しい、あの子を連れて。
記憶は、感覚に宿る。
忘れかけていた種々のもの。
風の匂い、肌寒さ。
手についた砂を払う仕草。
こうして、ここに座っていると、
なんだか、また、あの子に会えそうな気がするよ・・・