『分かりやすいこと』
前回の記事で、ストリートビューの画像を切り取って発表するアーティスト、
Jon Rafmanを紹介しましたが、彼の他にも同じ手法を用いる人が居ます。
Michael Wolf。彼は有名な写真家であり、
東京の地下鉄で圧縮される人々を撮った写真で知られています。
卒論で取り上げるのならば、Wolfの方が扱いやすい気もしますが、
ぼくは、Jon Rafmanのアプローチの方が遥かに興味深く感じます。
Wolfは、Rafmanのそれよりも狭い範囲をトリミングしています。
非常に焦点がはっきりしていて、何を切り取ったのかが一目瞭然です。
彼の作品は街中に展示されます。
それは、見ることと見られることについての問題提起になっています。
ストリートビューにおいては「見られる人」だった通行者が、
その状況では、強制的に「見る人」に転移させられるわけです。
見ることと見られることの相対化。
時として、それは「読み取りやすい物語」に感じてしまうのです。