
あの日(3/11)、ぼくは東京都写真美術館に行っていました。
正直、記憶があやふやになりつつあるのですが、
簡単に感想を書いておこうと思います←いまさら
開催していた展覧会は3つ。
ひとつ目は↑に載せた「日本のピクトリアリズム珠玉の名品展」
ピクトリアリズム、平たく言えば絵画写真ってことになるでしょうか。
↑のポスターに載せた写真のようにソフトフォーカスをかけたりして、
撮影者の意図に叶う写真を制作するのを目的にしていました。
しかし、写真を加工するのは写真本来の姿ではないと批判され、
邪道だと見なされた結果、やがて主流からは外されていきました。

福原信三
≪西湖風景より≫
1931
手と頭(幻想/想像)の関係。カメラというのは、言ってみれば、究極の手。
カメラが登場してから、画家たちは手を放棄し頭に頼るようになる。
一方、カメラマンたちは手の能力を最大限に活かす術を探り出す。
それは分かりやすい構図。
むしろ分かりやす過ぎる構図かも知れない。
絵画では超絶技巧によるスーパーリアル(フォトリアリズム)
写真ではピクトリアリズム。
単純には割り切れないものたち。
ぼくは、ピクトリアリズムをなかなか興味深いものだと感じています。
ふたつ目の展覧会は「日本写真開拓史」
これは、美術館というよりも資料館って感じの展示でしたね。
とは言え、なかなか興味深い展示ではありました。
「鑑賞者の興味が対象に向くと資料として機能し、
作者(あるいはそれ自体)に向くと作品として機能する。」
そんなことを考えました。

3つ目の展覧会は「APA アワード2011」
じつのところ、これがもっとも刺激的な展覧会だったかも知れません。
印象的だったのは「早さとキレ」
広告写真ということで、とにかく瞬間的に沁みこむ。
考えるよりも早く感覚的に飛び込んでくる。
印象を強めるために「対象を作っている」写真も多いのですが、
「こういう写真、ぼくも撮ってみたいな」って素直に思えるような、
非常に自然な写真も幾つか見かけました。
なかでも素晴らしかったのが、成田伸也さんと井上綾乃さん。
「やっぱり、写真って感性が大事。」
そんな、ふわ~っとした感想で会場をあとにしました。
「でも、やっぱりモデルさんがいるのは羨ましいな~」っと。
あの日、次の目的地フェルメール展へと向かう電車の中で、
ぼくは、そんな下らないことを考えていたのでした<(__)>