移籍問題で渦中にある岡崎がEL(欧州リーグ)に出場しました。
他所のチームを批判するのは趣味ではないので、
いままで(この問題に関しては)発言を控えていましたが、
一応、ぼくの立場を明確にしておきたいと思います。
まあ、FIFAの暫定処分が出たあとなので、
後だしジャンケンに近い感じはありますが(* ̄艸 ̄)
とりあえず、概要をおさらいしておきましょう。
1.岡崎と清水エスパルスの契約期間は2011/1/31まで
2.清水は契約更新を打診→岡崎は拒否
3.岡崎はシュトゥットガルトと2011/1/31に契約
4.清水は二重契約と批判。違約金をシュトゥットガルトに請求
5.シュトゥットガルト拒否。清水は国際移籍証明書を発行せず
6.岡崎、ブンデスリーガの試合に出場できず
7.FIFAが暫定出場許可。岡崎の出場が可能に
一見すると、シュトゥットガルトに非があるようにも見えます。
しかし、ぼくは清水の主張は分が悪いと思います。
(あえて、「非がある」とは言いません)
この問題を、いくつかの側面から分析していきましょう。
まずは倫理的な側面。
なぜ、シュトゥットガルトが2/1からの契約にしなかったかと言えば、
移籍期間が1/31に閉じてしまう(=次のシーズンまで登録できない)からです。
この結果、たしかに、たった一日ですが二重契約になっており、
その点から考えれば、違約金が発生するのは当然だとも考えられます。
FIFAの規約を文字通りに解釈すればそうなるのです。
しかし、今回のようなケースの場合、
「規約の精神」というものが重視されることが往々にしてあります。
では、この場合の規約の精神とは何でしょうか。
サッカー選手は1シーズン単位で契約を行います。
(この際、期限付き移籍などは度外視して考えます)
つまり、サッカー選手とチームとの契約は、
次のシーズンにどのチームに所属してプレーするかという契約なのです。
したがって、「契約終了間際の数日単位では違約金は発生しない」
というのが、欧州の各クラブ間における慣例になっています。
(だからこそ、シュトゥットガルトは違約金の支払いを拒否したわけですが)
ここで問題になってくるのは、シーズンの定義が異なる場合。
(大部分の)欧州は秋~春に試合を行う制度になっています。
8、9月にシーズンが始まり、5月くらいにシーズンが終わります。
したがって、6~8月くらいが移籍交渉の期間になり、
シーズンの途中、1月にも移籍期間が設けられています。
日本の場合、春~秋に試合を行う制度になっています。
3月にシーズンが始まり、10~11月にシーズンが終わります。
したがって、12月~2月くらいが移籍交渉の期間になります。
必然的に、欧州に移籍する場合、1月に移籍することが多くなる。
岡崎のケースでは、欧州に移籍することを見越した上で、
契約期間が1/31までに設定されていた可能性もあります。
(あるいは2/1~翌年1/31が通常の契約期間なのかも知れませんが)
その点では(先ほども言った通り)清水にも違約金を請求する権利はある。
しかしながら、先ほどの規約の精神を思い出して見て下さい。(=シーズン契約)
今回のケースが「二重契約」に当たるとは、どうしても思えないのです。
現実問題として、清水が被った損害とは(一体全体)なんでしょうか。
(もし仮に)Jリーグがシーズンの真っ最中であり、
1月~2月にも試合が行われているというのならば話は別です。
しかし、シーズンがとっくに終了していて、数時間後に契約が切れる選手が
(一体全体)チームにいかなる損害をもたらすことが出来るのでしょうか。
翻って、清水が行った対応は最悪のものでした。
清水の対応によりシュトゥットガルト(&岡崎)が被った損害は明らかです。
国際移籍証明書を発行しなかったために、岡崎は試合に出場できなかった。
1995年のボスマン判決以来、欧州では
選手を(企業の「商品」ではなく)労働者と見なす傾向にあります。
もちろん、岡崎は日本人なので直接には関係しないのですが、
FIFAも大枠においては同様の傾向にあると見ても良いでしょう。
企業が労働者の就労機会を奪うのは極度に嫌悪されます。
・・・長くなってきたな・・・つづきはまた明日<(__)>