
夕方の街を歩く。
仄かに聞こえるメロディ。
静かに記憶へと貼りつく。
階段の上、
稜線は遠く霞んでいる。
少し呆然とする。
いつもと違う改札。
見慣れた駅の見知らぬ姿。
居心地の悪い感覚。
階段の下、
まっすぐな白が空間を貫いている。
少し疲れを感じる。
ホームの蛍光灯が切れかかって、
まるで生き物のように瞬いている。
僕はそれら(それら)の事象を
ひとつひとつと区切ってみる。
空を仰いで両手を広げてみよう。
光が降り注いでいるかのように。