ヨーン・ガブリエル・ボルクマン | 想像上のLand's berry

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言葉はデコヒーレンス(記事は公開後の一日程度 逐次改訂しますm(__)m)

 
レポート公開第2段は舞台観劇のレポートです。

↓この記事で触れた舞台です。
http://blogs.yahoo.co.jp/flowinvain/22795279.html

改めて見てみると、舞台を見た時の感情がそのまま出ていて、

よくもまあ、こんなレポートを提出したなと←怖いモノ知らず(笑)

見ようによっては、こういうレポートを書かせる舞台って、

それはそれでスゴイのかなって気もします(*´艸`)


 
『ヨーン・ガブリエル・ボルクマン』

 自由の象徴だった筈のエルハルトは、何故か存在感が薄かった。自分の手に届かない筈のものを追い求めて、鉱脈を掘り当てるように人生を歩んでいく元鉱夫ヨーン・ガブリエル。暗がりの中で目が見えなくなってしまったかのように、自分の求めるものだけを追い続ける。愛も自由も光も失ってしまったかのような姿。愛を語るのは誰か。エルラだろうか。憐れなエルラ。道徳を司るのはグンヒルだろう。愚かなグンヒル。我が子を溺愛するが故に目が眩んだグンヒル。彼女もまた自由という名の裁判の犠牲者だろうか。僕には分からない。イプセン、貴方が。光の中で目が眩んで倒れてしまうのならば、僕はここには居ない。冷たい手。鉄の手。「僕は若いんだ」エルハルトのセリフ。誰の目にも失敗するのが明らかなような彼の若さ。自由。自由。空虚なセリフ。本当の自由って一体何だろう。闇の中で、深い深い闇の中でヨーン・ガブリエルが失ったもの。この感覚は一体何だろう。無常。未来。冷たさ。熱い熱い鋼鉄にかかった水が蒸発するような音。白い布。白い世界。光の中で生きられないのならば、自由に一体何の意味があるだろう。地位も名誉もお金もいらない、形さえ定かではない自由のために、全てを擲てる。それが若さということか。イプセン、僕には貴方の迷いが感じられる。エルハルト、彼は愛だけは擲たなかった。少なくとも、彼が愛だと信じたものだけは。たった一つのもの。彼はそれを選択した。そこには既に自由は無かった。ただの我儘な青年の姿が、そこにはあった。自由という呪縛に取り憑かれた青年の姿が。