Kingsajz - 『Szuflandia』
『キングサイズ(kingsajz)』というポーランド映画が好きだ。
僕は、ポーランド語が世界で一番美しい響きの言語だと思っている。
ブログでもポーランド語の曲を記事にすることがあるけれど、
そもそも、なぜ僕がポーランド語を好きになったかというと、
それは、この『キングサイズ』という映画の存在があるから。
この映画を初めて見たのはTVの深夜放送。
録画した後半部だけのビデオのエンディング部分を
Laura Pausiniのビデオと交互に見ていた憶えがあるから、
あれはきっと95年頃、僕が学校に行かなくなって少し経った頃。
映画の本編は吹き替えだったけれど、
エンディングテーマだけは原語で流れた。
突然、TVから流れてきた耳慣れない言葉。
ザクルットゥケ♪
僕は、その響きに魅了された。
狂おしいほど単調な日常を生きていた僕には、
その響きは信じられないほど新鮮で美しく感じられた。
この映画が製作されたのは1988年。
ポーランドが民主化されたのは1989年だから、
まさに、共産主義が終焉を告げた時代の映画。
エンディングテーマの下には日本語訳が付いていたけれど、
「労働しよう」とか、確かそんな内容の歌詞で、
いかにも共産圏の歌詞だなと思った記憶がある。
でも、今にして思えば、皮肉を効かせた歌詞なのかも知れない。
今日、米国のAmazonに頼んであった『Kingsajz』のDVDが届いた。
何年も探して諦めていたけど、いつのまにかDVD化されていた。
YouTubeで検索を掛けたら数多くHITしたので人気があるらしい。
ベルリンの壁が崩壊するのと前後して、
東側諸国は雪崩れをうつように西側の価値観を取り入れていった。
でも、『グッバイ・レーニン』などにも描かれているように、
あの時代の東側文化を見直そうという動きが出て来ている。
東西冷戦の最後の時代を生きた人間として、
あの時代の東側諸国にも素晴らしい文化はあったってことを、
僕は覚えていようと思う。美しい響きの歌と共に。