デスクトップPCを擁護するのだ! -続編- | 想像上のLand's berry

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言葉はデコヒーレンス(記事は公開後の一日程度 逐次改訂しますm(__)m)

 
前回のお話はこちら

ノートPCとデスクトップPCをCPU性能だけで比較すると、

ベースとなる性能自体には依然として差があるものの、

ベーシックなソフトウェアを使う用途に限るならば、

両者は既に遜色がないというのが前回のお話でした。


それでは、ベーシックなソフトウェアを使う用途に限った上で、

それでもデスクトップを選択するメリットは何処にあるのでしょうか?

あるいは、そのデメリットは?

まず、メリット。いくつか考えられます。


第一には耐熱性の問題。

ノートの場合はデスクトップよりも設計に余裕が少ないので、

機能を向上させようとすると必然的に無理が生じます。

たとえば、現行ノート用CPUのTDP(最大放熱量=最大消費電力)は

大体10w~45w(デスクトップは65w~130w)・・・このTDPの差が

デスクトップ用CPUとのスペック差が現れる最大の原因なのですが、

なぜノート用CPUのTDPが最大で45w程度に押さえられねばならないか

というと、もちろん耐熱性の問題があるからです。


本体の内部スペースに余裕がないノートの場合は、

装備できるヒートシンク(放熱器)の種類も限られますし、

本体に熱が溜まり易いのが欠点です。

また、(各パーツ間の距離が近いことによって)

CPUの発する熱が他のパーツに伝わり易く、

これがシステムを不安定化させる一因となり得ます。

これらの結果として長時間使う用途には向いていないと言えます。


これがデスクトップならばCPU用の強力なファンが装備可能ですし、

CPU(+CPU用ヒートシンク)を筐体内の独立したボックスに入れて、

CPUの発する熱を他のパーツに伝わりづらくすることが可能です。

また、デスクトップの巨大な筐体は換気性に優れており、

CPUやHDDが発する熱を(比較的)効率的に排出することが出来ます。

長時間安定的に使う用途としてはデスクトップに一日の長があります。


一方で、この問題はメリットとデメリットが入れ替わる項目でもあります。

つまり、デスクトップ用CPUはパワフルなだけにTDP自体が高く、

いかに放熱性に優れたデスクトップと云えども放熱に限度があるからです。

そもそも、インテル社を初めとするCPUメーカーがデュアルコア、

クアッドコアなど複数のコアに処理を分担させる方向に進んだのは、

コアを高速化するにつれ増加するTDPが限界点に達しつつあったからでした。

実際、Core2シリーズが登場する直前のCPU界は末期的症状を呈しており、

高負荷状態のCPUが焦げてしまったというような話がそこら中にありました。


片やノート用CPUは構造上の要請からTDPに低い上限が設けられており、

このTDPの低さが現在では逆に利点にもなっています。

つまり、TDPとは消費電力を表す数値でもありますから、

この数値が低い方が消費電力が少なく済み、Co2の排出量も少なく済みます。

温暖化問題を考えるならば、TDPの低さはノートの大きな長所と言えます。



第二には耐久年数の問題。

ノートは部品の取り替えが事実上不可能です。

たとえば、モニターが健在でもPCの方が壊れてしまうと

モニターごと買い替えなければなりません。

加えて、モニターの平均寿命は(おそらく)PC本体よりも長いため、

デスクトップならばPC数世代に渡り同じモニターを使うことが可能です。


また、拡張性とも関連するのですが、デスクトップの場合は

(筐体にもよりますが)メモリーやHDDを増設することが可能です。

(ノートもメモリーは拡張できますが、拡張幅は大きくありません)

性能面を拡張できるということは、適応力があるということになり、

「性能面に依拠するPCの寿命」が伸びるということになります。

それらの結果としてノートよりはデスクトップの方が

PC本体の平均耐久年数が長いことが予想されます。

耐久年数の長さはコストパフォーマンスの良さにも繋がります。



第三は使用感です。

PCの使用感としてキーボードを連想される方も多いと思いますが、

キーボードの使用感は個々の好みもありますし、一概には言えません。

ただ、デスクトップの場合は機器を選択する自由があるので、

「人間工学的に最適と思われる選択」をすることが可能です。

これは、モニターとキーボードの距離に関しても同じことが言えます。


と、ここまで長々とお話してきましたが、

ここで出て来たノートは中~上位機種、デスクトップはタワー型を

念頭に置いた比較だということをお断りして置きます。

というのも、最近はネットブックや液晶一体型デスクトップなど、

従来の範疇では捉えきれない機種が登場しているからです。

もう少しだけお付き合い下さい。多様化するPCのお話です。



ネットブックやタブレットPCの登場、そしてケータイの高機能化。

かつてノートが独占していた外出時用PCの地位は脅かされています。

実際、ノートを持ち歩かずに家で使う人も多いようです。(ウチの親もそう)

サブ機種の充実がノートをメイン機種の位置に押し退けたとも言えそうです。

ここで見えてくるのは、棲み分けと対立の構図です。



外出時

高性能化するケータイ vs 小型化するノート(ネットブック/タブレットPC)

屋内

高性能化するノート vs 小型化するデスクトップ(液晶一体型)



この図式では高性能化する側は長所を削らずに進化できるのに対し、

小型化する側は妥協という形をとることになります。

ゆえに、この勝負は高性能化する側が常に勝利することになります。

この図式にはタワー型のデスクトップは含まれていません。

なぜならば、小型化するデスクトップはノートに押し退けられるが、

タワー型のデスクトップは(販売台数を減らしはしても)

押し退けられはしないだろうという推測が出来るからです。


そもそも、物を小型化するというのはどういうことでしょうか?

プロセスとしては、まずベースとなるものを作り、

それを小型化していくことになります。

ここでベースとなる大きさは「人間」です。

人間を小型化する訳にはいかないからです。

何が言いたいかといえば、「人間が扱い易い物は残る。」


ノートとデスクトップの本質的な差異はと言えば、

モニター/キーボードと本体が一体化しているかどうか。

全てがパッケージ化されているノートはモビリティという利点がありますが、

一方で、タワー型デスクトップには人間工学的な利点があります。

つまり、デスクトップとノートでは扱い易さの質が本質的に違うのです。

たとえ(仮に)ノートの耐熱性や耐久年数が上がり、

性能面においてさえも完全に遜色がなくなったとしても、

扱い易さの質の差は本質的なものですから変わりません。

故に、デスクトップを使うメリットは今後も変わらないと予想できます。


ということで一応擁護できたことにしてお話を終えたいと思います。

2回に渡る記事でしたが、お付き合い頂きありがとうございました。


大体、ついこの間モニターを買い換えちゃったから、

僕にはデスクトップしか選択肢がないんだ!←これだけ引っ張った挙句(笑)