「最近は断然ノートPCだろう」という話を聞きまして・・・
デスクトップPC派の僕としては「ちょっと待った」と言いたい訳です。
調べて見ると、PCの国内出荷は2005年を境にして
デスクトップとノートの売り上げが逆転しており、
今ではノートの売り上げがデスクトップの2倍以上になっています。
(2009年11月の販売台数:ノート=約47万台/デスクトップ=約20万台)
確かに、市場がノート優位であるのは動かぬ事実なようです。
調べていて度々出て来たのが、こういう話。
「最近のノートはデスクトップと遜色がない」
PC売り場の販売員さんが良く仰るそうです。
それは本当でしょうか?
処理能力に関して、簡単な比較をお見せします。
上がデスクトップ、下がノート用のCPUです。
比較のために同世代で同じ発売日のCPU、
同発売日の中では最上位モデルを選びました。
まずは10年前のPentium IIIシリーズ。
デスクトップ用
Pentium III (Coppermine)
クロック:733MHz
$776
1999年10月25日
ノート用
Mobile Pentium III
クロック:500MHz
$530
1999年10月25日
クロック=動作周波数
クロックに関して約32%の差があることがお分かり頂けると思います。
同じ構成のCPUならばクロック数が高い方が処理速度が速いので、
デスクトップ用CPUの方が処理速度において優れていることが分かります。
ただし、コストの面では約32%デスクトップ用CPUの方が割高になっています。
(価格はインテル社の公式発表です)
それでは、最新のCPU。(注:i7は同じ発売日のものがありませんでした。)
こちらも同世代で同じ発売日の中で最上位モデルを選びました。
デスクトップ用
Core-i5 (Clarkdale-670)
クロック:3.46GHz
$284
2010年1月8日
ノート用
Core-i5 (Arrandale-540M)
クロック:2.53GHz
$257
2010年1月8日
クロックだけを見るならば約27%に差が縮まっています。
コスト面ではデスクトップ用CPUの割高率が(廉価版のi5とはいえ)
32%から10%に下がっており、価格差が大幅に縮まっています。
つまり、CPUの面からだけ述べるならば、性能差はさほど縮まっておらず、
コストパフォーマンスを考えるならば、デスクトップとノートの差は
「逆に開いてしまった」と言っても良いでしょう。
上記の比較はハイエンドのi7の比較ではないので、
必ずしも有意な比較とは言えないかも知れませんが、
約27%の性能差というのは無視して良い数値だとも思えません。
では、「遜色がない」というのは単なる思い込みでしょうか?
しかし、どうも思い込みだけではないような気もします。
ここで出て来るのが、「ソフトウェア」の問題です。
我が家にはVISTAを搭載したノートPCと、
Windows7を搭載したノートPCと両方あるのですが、
(両方とも該当OSが発売された時期に購入したものです)
僕がVISTAノートを最初に扱った感想は、動作が「重い」というものでした。
一方、Windows7ノートを扱った時は、その動作の「軽さ」に驚きました。
もちろん、VISTA世代のノートよりWindows7世代のノートの方が
性能的に優れていることは言うまでもありません。
しかし、両者ともOSの発売時期に購入したノートなのです。
この差は一体どこから出てきたのでしょうか?
(僕の考えでは)それはつまり、ソフトウェア自体が
「ノートの性能を基準にして作られ始めている」
ことが理由になっているように思えるのです。
つまり、「最近のノートはデスクトップと遜色がない」と言われる中身は、
ベーシックなソフトウェアを使うという点において生じているようです。
それは、「両者の性能が遜色ない」ことを意味してはいないのです。
ここで再び疑問が生じてきます。
では、何故ノートを基準にしてソフトウェアが作られ始めたのでしょうか?
もちろん、「ノートの売り上げが伸びたから」
VISTAが不評だったのは、「ノートを使うユーザーが多数派になった」
という現実を認識しきれていなかったためだとも考えられます。
ノートを使うユーザーが多数派になったそもそもの理由はなんでしょうか?
理由は色々と考えられます。ライフスタイルの変化。
ユーザー層の拡大。ネット環境の整備。省エネ志向など。
「ベーシックなソフトしか使わないし、ノートで良いじゃんか」
という声も聞こえてきそうですが、仰る通りだと思います。
それでも、僕にはデスクトップを擁護したい理由があるのです。
本題はここから・・・次回に続きます←長い(笑)