再興第94回院展 | 想像上のLand's berry

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言葉はデコヒーレンス(記事は公開後の一日程度 逐次改訂しますm(__)m)

 
再興第94回院展 
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毎年恒例の院展に行って来ました。

ルドンのような表紙の絵は←ヒドい言い草(笑)

福井爽人氏の《白い風》、まさに幻想的と言って良い作品ですが、

床に佇むネコの視線が、鑑賞者と絵の中の世界を結び付け、

扉の向こうから吹く白い風を現実世界に送り届けるかのようです。


今年は院展のホームページに全作品が掲載されていますので、

もし宜しければ、気になった作品をHPでご確認ください。



松村公嗣氏の《熊野古道》

一見すると、昼か夜か分からないような薄暗い森。

どことなく炎を思わせるような霊厳な道。

背景の淡い紫。散りばめられた仄かな明るさ。

画面の奥へと融けていく道。


倉島重友氏の《桜舞小径》

絵本のようなPVのような表現。二手に分かれる道。

ただ単純に淡いだけではない。煌めく桜、くすんだ緑。

画面から浮き上がった二人に視線が収斂されていく。


下田義寬氏の《寒明》

青い画面。月に照らされた白い山。

ハワイアンブルーの空。紫の絨毯。

余りにも透明な月だけが異次元を演出する。


田渕俊夫氏の《惶》

智積院の講堂に飾られている襖絵を、何処かで見たような気がしていた。

その記憶を辿ってみると、それは院展で見た田渕氏の作品だった。

長谷川等伯の素晴らしい襖絵が飾られている智積院にあって、

田渕氏の襖絵の優れた存在感は、新しい講堂と馴染んで美しかった。

今年の作品は、少し冒険したようだ。それが成功したかは別として。

蜘蛛糸のような白。糸のような雷。湧き上がるような雲海。

その瞬間だけ生まれる空間。


平山郁夫氏の《文明の十字路を往く-アナトリア高原 カッパドギア トルコ-》

オレンジの世界。画面片隅に描かれた赤と緑の美しさ。

力強い線。それでいて優しい線。画面のリズム。

尖った山。一つ一つの岩山に表情がある。

上空に舞う鳥。ゆったりとした足取りの隊商。



院展は(構成上)優れた作品が前半に続き、後半は流して見るのですが、

一般公募作品の中に、素晴らしい作品が1点ありました。

この作品が、今年の院展において僕が一番気に入る作品となりました。



玉井敏ユキ氏の《もうすぐ10時》

写真のような効果。白く飛んだ室内。

背景の光と人々の暮らし。シルエットの植物。光りの中の女性。

無機質に浮かび上がるオブジェ。IDを失った個物。

鋭角と曲線。デジタルとアナログ。青と白。僅かなブラウン。

けだるそうな印象を受けるが、近寄ってみると目には光がある。




既にご存知の方もいると思いますが、

本日12月2日、平山郁夫氏が逝去されました。

僕は、院展の会場で、周りの方の会話で知りました。

それが、まさに平山さんの絵の前で・・・

何とも言い得ぬ思いを持ちながら絵を眺めていました。

僕は平山さんの絵が好きで・・・

今年は山梨の「平山郁夫シルクロード美術館」にも行きましたし、

平山さんの故郷、瀬戸田の「平山郁夫美術館」にも行って来たばかりです。

瀬戸田では、平山さんの絵の構図をなぞった写真を撮ったりもしました。

日本の絵画界を代表する素晴らしい画家さんだったと思います。

平山郁夫さんのご冥福をお祈り致します。


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瀬戸田町 向上寺三重塔