
「美の根拠はつねに現象における自由である」-Schiller
『カタルシス』
強い光は、すべての「もの」を浄化する。
夕焼けの下では、すべての「もの」が美しい。
美というのは、心が「もの」に付与する性質だから、
むしろ、強い光は「こころ」を浄化すると言った方が良いか・・・
カントが美と無関心性を結びつけたのは、まったく正しいと思える。
強い光の下で、僕らは、すべての日常を、好悪の判断を、停止する。
強い光は、すべての日常性を浄化する。
荒れ果てた庭も、無機質な電柱も、強い光の下では、すべてが美しい。
闇は、すべての「もの」を浄化する。
星明かりの下、街のすべては美しい。
闇は細部を覆うことで「もの」を浄化する。
故に、星空の下では、すべての「かたち」が美しい。
闇は、すべての日常性を浄化する。
単調なビル群も、命を失った木々たちも、闇の中では、すべてが美しい。
ただひとつ・・・
僕は・・・闇夜に浮かぶ光の美しさを、どう記述したら良いだろう。
夜空に舞う蛍の柔らかい光を、あの朧な美しさを、どう考えたら良いだろう。
帰りの電車から眺める駅の寂しい光を・・・
僕は・・・