去る10月22日、東京上野の国立博物館で
開催中の「大琳派展」に行ってきました。
一言でいうと「素晴らしかった!!!」です。
パンフレット


"大"というだけあって、その量もさることながら、
なにより、その質の高さに圧倒されてしまいました。
僕はこれまで琳派がそれほど好きでは無かったのですが、
実際に見ると、あまりにも素晴らしくて絶句でした。
特に琳派のキラキラとした眩しい色彩は、
写真などでは、絶対に表せないものだと思います。
パンフレットの表紙になっている《風神雷神図》
俵屋宗達の《風神雷神図》は10/28からの展示だそうで、
今回は見られませんでした。尾形光琳の《風神雷神図》は
展示されていましたが、強い印象は受けませんでした。
僕が非常に強い印象を受けたのは、
この5つの作品です。(展示順)
俵屋宗達(修復)《平家納経》-国宝
本阿弥光悦《黒楽茶碗 銘 雨雲》-重要文化財
本阿弥光悦《舟橋蒔絵硯箱》-国宝
尾形光琳《八橋蒔絵螺鈿硯箱》-国宝
俵屋宗達《蓮池水禽図》水墨画-国宝
これらの作品は見ているだけで、
心臓がドキドキしました。恋かな?(笑)
それでは、この5つの作品の感想を・・・
《平家納経》は俵屋宗達が修復した部分が
展示されていたのですが、深い深い精神性と、
華美でありながら、軽薄ではない装飾が、
非常に強い印象を与え、神妙な心持ちになりました。
入口直後に展示されていたのですが、
この作品を最初に見させられたことで、
この展覧会に対する感情が一気に高まりました。
本阿弥光悦作の黒楽茶碗《雨雲》
この作品は背筋が凍るような美しさを秘めていました。
一見、不均衡で不安定なラインの飲み口、
しかし眺めているうちに、どんどん引き込まれてしまいます。
圧倒的な存在感と、作者と1対1で向かい合うような
緊張感・・・凄まじい作品だと思います。
本阿弥光悦作の《舟橋蒔絵硯箱》
非常に有名な作品ですが、
立体的な空間構成に散りばめられた文字、
小さな宇宙さえ感じさせるような作品でした。
同じような作品の中で、何故、この作品が
国宝に指定されたのか・・・分かる気がしました。
尾形光琳作の《八橋蒔絵螺鈿硯箱》
こちらも非常に有名な作品ですが、
以前、本などで見た時には、それほど良い物だとは
思えませんでした。しかし、これは特に素晴らしかったです。
最初は何が描かれているのか・・・良く分かりません。
しかし、眺めていると突如として理解するのです。
そこにあるのは世界そのものでした。
あまりにも透明な世界描像がそこにはありました。
あれほどの作品には、一生の内、そう何度も
巡り合えるものではない、そんな気がしました。
(硯箱や茶碗は3次元作品なので、法律上
写真を撮った人にも著作権が生じる為、
画像を載せることが出来ません・・・
展覧会は写真禁止なので、自分で撮ることも
できないですし・・・)
俵屋宗達《蓮池水禽図》


水墨画です。パッと見で、静寂で良い作品だな。
という印象でしたが、真価はその先にありました。
まず視線に入ってくるのは、2羽の鳰です。
静かな静かな世界・・・
しかし目線を、そこから上に動かしていくと、
余りにも大きく描かれた蓮の花。
これが目に入った時には、心臓がドキンとしました。
全身の息を止めてしまうような一瞬が、そこにはありました。
靄がかかったような空気感。
えも言われぬような深い深い空間を幻想させる。
そんな作品でした。
他にも素晴らしい作品は多々ありましたが、
これくらいで紹介は止めておきます。
「大琳派展」11月16日まで開催しています。
大琳派展公式HP(link)