
男は二つの世界の王だった。
男は滅びゆく種族の最後の1人だった。
男の星は若い恒星に捕まったが、それは偶然では無かった。
遠く寒々しい恒星は滅びゆく種族に相応しいと男は思った。
男の目は恒星の近くの一点に集中していた。
赤焦げたその一点に欠けているものに男は気付いていた。
その一点に男は希望を放り投げた。
それが男に残された最後の仕事だった。
希望は誤たず、その一点に衝突した。
それが衝突した時、男は既に星の一部となっていた。
男の星が単なる岩の塊に過ぎなくなった頃、
恒星の周りを巡っていたあの一点は、
男の投げた希望の名残りを引き連れて、
青い光を反射するようになっていた。