ある午後の授業の前、教室に入るとサウジアラビアの女の人達
数人が、教室の端に集まって、マットみたいなのををひいて、お祈
りをしていました。

彼女たちは全員ケーブみたいなのを着て、頭はスカーフみたいな
もので覆っていました。髪だけを隠している人、目の周り以外すべ
てを隠している人、色んな人がいますが、サウジアラビアの女の人
はそういった格好をしています。私のクラスにサウジアラビア人の
男の人はいますが、至って普通です。

しかし、サウジアラビアの女の人たちは、ちょっと特別です。
彼女たちは、自分の家族の男性以外の男性と目を合わしたり、話し
たりしてはいけないらしく、そして肌を見せてもいけないので、全身を
ケーブやスカーフをまとって隠しています。

私もすごく不思議に思っていました。彼女たちがモハメッドたちとしゃ
べっているところを見たことがなかったからです。クラスが一緒なとこ
ろも見たことがありませんでした。 

サウジアラビア人の女の人だけのクラスが存在していました。先生も
もちろん、女の先生です。

私が、トイレに行った時のことです。
鏡の前で一人の長い黒髪の人が髪を整えていました。横に掛けてあっ
たケーブを羽織っていたので、その人がサウジアラビア人だということ
に気が付きました。

ケーブの下は普通のトレーナーにジーパンでした。トイレから出て
きても、その人はまだ鏡の前にいて、長い髪の毛を三つ編みにして
いました。スカーフを器用に巻き、ヘヤピンでずれないようにしっかり
留めているのを横で見ながら、

 私   Wow, I didn't know that how to do it.
     (わあ、そうやってやるの、知らんかった。)
 私   You did quick set it.」(早業やね。)

女の子Thank you.」(ありがとう。)

女の子It's not easy but I did it for long time,
                     so kind of got used to
.」

    (簡単じゃないんだけど、もうずっとやってるから、慣れよ。)

 私   I see.」 (なるほどね。)

スカーフやケーブで覆っている下は、意外と普通でした。
(↑トイレで知り得た情報

別の日の休み時間の時、廊下を歩いているとサウジアラビア人の
女の人が声をかけてきました。

女の人Hi.」(ねえ!)

誰かな?


彼女はケーブを羽織ってスカーフで目の辺り以外を覆っていたので、
目の辺りしか誰なのかを、判断する部分がありませんでした。
私が、じぃ~と見ていると、

女の子Don't you remember me?
    「I met you in the washroom and we talked a little.

              (覚えてない?私トイレであたなとしゃべったんだけど。)

   私     Ah~

いや、覚えてないと言われても、全てをスカーフなどで覆っている
ので目の部分だけみて、思い出せと言われても難しいです。
目元だけで、人を記憶したりしませんから、私。(笑)

つづく


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ようやく、ロールプレイングの交代の時間がやって来ました。
Bチームの人が、面接官となり、Aチームの別の人と面接を
します。

私は、すぐ隣にいた女の子とペアを組み、私が面接官となって
ロールプレイングを開始しました。でも私達のすぐ隣は、さっき
韓国人ブライアンサウジアラビア人ラビーがペアになっ
てました。

私達の面接内容は、さきほどと比べ物にならないほど、トントン
拍子にプリントの空白はどんどんと埋まっていきました。

隣はというと、ブライアンが就労者で、ラビーが面接官をやって
いました。

ブライアンWhat? I don't understand.え?わかりません。)
      What are you speaking? English?

       (何をしゃべっているんですか?英語ですか?)

 ラビー  Okay. I'll speak slowly.」
        (分かりました。ゆっくりしゃべります。)

ブライアンNo. Your pronunciation is terrible.」
                 (いえ、あなたの発音がひどいんです。)
ブライアンI don't want to work at your company.
              
(私は、あなたの会社で働きたくない。)
       Not with you.」(あなたと一緒はイヤです。)

 ラビー  You have to respect interviewer.」
       (面接官に対して礼儀を持ってください。)

ブライアンPlease change my interviewer. You are crazy.」
            (面接官を替えてください。あなたは、変なので。)

 ラビー  You are so rude to me.」
       (すごく、私に対して失礼です。)

ブライアンOkay, I done. Bye. hahaha Bye.」
                   (終わり。じゃあね。ははは、バイバイ。)

なんちゅーひどい会話

私の時はブライアンは面接官でしたが、今度は就労者側。
それなのに、あの態度。ロールプレイングの練習にならない、
彼と組むと、ホントに。

サウジアラビア人ラビーは、やさしく、誠実な25歳の男の子
将来はエンジニアを目指しているらしく、数学が得意なんだとか。
きっと他のサウジアラビア人と同じくらい裕福な家庭の子なんだと
思いますが、サウジアラビア人のモハメッドと同じように真面目。
時間もきっちりしている。サウジアラビア人全員とは言いませんが、
けっこう時間にルーズな人が多いんです。

その、ラビーが怒っていました。いや当然かも....。

ロールプレイングが終わり、先生方が締めの言葉を言っていました。
このように、これからカナダで働こうと思っている人たちには、いい
練習になったと思いますが...
..」

いつもは静かでおとなしいラビーが、手を挙げ、

ラビーThis was just practice work...but.. 
         we must respect each other when we do roleplaying
.」

(今回のは練習でしたが、ロールプレイングする時、相手を思いやる
        ことを忘れないようにしないといけないと思います。)

ジョンWhat are you talking about? Who?」
    (何のことについて言ってるんだ?誰のこと?

ラビーIt's Brian. He was just rude to me.」
      (ブライアンです。彼は失礼だった。)

皆が、どうしたんだ? という顔でラビーを見ていましたが、私も
彼の気持はよく分かる。いつのまにか私も、

  私 Yes. I agree with Robby. Because not only Robby.
          「He was rude to me too.(ラビーに同感です。)
     (ラビーだけじゃないんです。彼は私にも、失礼だった。)
 
 「It was very difficult to keep on roleplaying with Brian
.」
 (ブライアンとロールプレイングを続けるのすごく難しかったです。)

あまりに、頭に来ていたんでしょう私も。←お恥ずかしい。でも、
黙っているわけにはいきませんでした。

英語をしゃべることに自信がない者にとって、冗談でも今回のような、
ブライアンが言った内容は、相手の人の自信を奪ってしまい、人前で
しゃべることに恐れを感じて、喋れなくなりますので。

最初のうちは文法めちゃめちゃでも、発音違っていても、声に出す
ことの方が重要だと、私は思うからです 文法や、発音を気にし
ていたら、いつまでも喋れません。後で直していけばいいと思いま
す。

彼は、冗談だったのかもしれませんが、そのあと、実際私はしゃべる
ことに自信をなくして、思うようにしゃべれなくなりました。

つづく

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3ヶ月勉強していて、午後のクラスではよく、2つのクラスを合わ
せた”合同Lesson”が行われるようになりました。

二人の先生(ジェリージョン)に対して、約30人の生徒たちで、
グループワークをしたり、テキストのDVDを見て意見を言い合う
グループ発表をしたり。キョンとも一緒に勉強できるのですが、
私達が友達ということを先生たちは知っているので、グループが
一緒になることはありませんでしたが。

一番大変なのが、ロールプレイングです。テーマにそっていわゆる
なりきり”ですね。

今回のテーマは、就職時の面接でした。合同クラスをランダムに、
Aチーム、Bチームに分けて、Aチームの人が面接官になり、Bチ
ームの人が就労者になります。

Aチームの人は机に座り、Bチームの人達が、適当に空いている
Aチーム相手役になり、面接を受けます。10分間程度で、それが
終わると今度はBチームの人が面接官になり別のAチームの人と
ロールプレイングをすることになります。

プリントに書いてあるいつくかの設定の中から選んで、"なりきり"
スタート。

私は最初Bチームだったので、就労者の役で、私の相手は韓国人
ブライアンでした。彼のとこしか席が空いてませんでしたので。

プリントにあるいくつかのフレーズも使いながら、面接を受けてい
ました。しばらくすると、彼が飽きたのかいきなり、

ブライアンWhy? I have to tell you?
       (なんで?私が教えないといけないのですか?)

え? 何、いきなり!教える教えないじゃなくて、プリントに
書いてあるやろ?

      私       You have to follow this paper..」
         (プリントの内容に沿わないと!)

ブライアン
I don't understand what do you mean...paper?
       (プリント?何のことを言ってるんですか?)
      「I don't want you to get this post
.」
       (私はあなたに、この仕事に就いてほしくない。)

コイツ、このまま続ける気だな? 

      Why do you think so?」(どうしてですか?)
       「I think I can work with this position.
      (
私は、この仕事出来ると思います。)
      「I have confidence.」 (自信があります。)

脱線したブライアンのロールプレイングをどうにか、元の設定に戻
そうと私もアドリブを利かしていました。


ブライアンCause, I don't know what you speak in English.」
     (だって、あなたが英語でなんてしゃべってるか、わからないから。)

      私      You don't understand my English? No way.
      (私の英語を理解してないって?うそや。)
      「
If you didn’t understand my English, 
       then why we could have a conversation right now
?」
     (私の英語がわからんのなら、なぜ今、会話が成立してるんよ?)

      私     「You understood and responded me well.」
                (あんた、ちゃんと理解して答えてるやん!)

ブライアンAh~. I don't know.
      「Get out! I don't want to talk to you
.」

    (あーうるさい、知らん。出て行って!もう話したくない。)

   私   Okay, Fine 」 (あっそ。もうええ!

ブライアン  You can't get any job Bye.
       (どんな仕事にも、就けんな!さよなら。)

はあ?何言ってんの、コイツ?いきなり、アドリブしてきたくせに、
ちゃんとロールプレイングを成立させることもできないの?

ブライアンの暴走により、プリントを仕上げるどころか、他の人より
早く終わってしまい、腹が立ったので一先ず、トイレに行きました。

帰ってきてからも、時間はまだ余っていました。他のパートナーを探し
てみるも、みんなはまだ最初のロールプレイング中です。私は、イラ
イラしながら、みんなが終わるのを待っていました。


つづく
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