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『ジーサンズ はじめての強盗』感想

Netflixで『ジーサンズ はじめての強盗』を観ました。とにかくコメディが見たくて、夜中の1時くらいにネトフリを漁っていたらたまたま見つけてみてみることにしました。


タイトルからしてコメディ感は強いですが、想像していたよりずっと切実で、でも最後までちゃんと笑える映画でした。

 

この作品は、年金や生活の不安を抱えた高齢の男性たちが、ある事情から「銀行強盗を計画する」というお話です。


設定だけ聞くとかなりぶっ飛んでいますが、描かれているのはとても現実的な問題ばかりでした。

 

老後のお金のこと、
社会から必要とされなくなっていく感覚、
「真面目に生きてきたはずなのに、なぜこんな目に」というやりきれなさ。

どれも重たいテーマなのに、この映画はそれを深刻になりすぎない温度で描いています。

 

特に印象的だったのは、登場人物たちが「悪いことをしよう」と思い切れていないところです。
強盗を計画しているのに、どこかおどおどしていて、
人に迷惑をかけることへの抵抗や、長年の善良さが抜けきらない。

その不器用さが、可笑しくもあり、切なくもありました。

 

若者が無茶をする映画とは違って、
この映画の無謀さは「もう失うものが少ない」という年齢だからこそ生まれるものに見えます。
勢いではなく、覚悟に近いものがあって、そこが妙に胸に残りました。

 

また、友情の描かれ方もとても良かったです。
ベタな感動を押しつけてくるわけではなく、
長年一緒に生きてきたからこその距離感で支え合っている感じがリアルでした。

 

笑えるシーンはちゃんと笑えるのに、
ふとした瞬間に「これ、他人事じゃないな」と思わされるのも、この映画の魅力だと思います。

 

『ジーサンズ はじめての強盗』は、
痛快な犯罪映画というよりも、
「老い」と「社会」と「尊厳」について考えさせられるコメディでした。

 

軽く観られるけれど、観終わったあとに少しだけ考えが残る。
そんなバランスのいい一本です。

 

老後に私もこんなふうにフラットに楽しく過ごせたら良いのにと思いました。