民藝
世田谷美術館
「美は暮らしのなかにある展」より ~6月30日
今から100年ほどの前・・・思想家の柳宗悦たちが、「昔から今に伝わる、生活のために使われるものたち。各地で、それぞれの土地の自然と暮らしを大切にしながら、手作りされてきたものたち」が独特の「美しさ」を持っていることに気がつき、
「民衆的工藝」と名付けました。
そして、人々にもその魅力をつたえ、広めました。
展覧会では、5つの産地と作り手さんを紹介しています。
その中の、大分県日田市小鹿田焼(おんだやき)から
〈健康で、まじめで、無駄がなく、威張らない〉と 作り手の方が語っていました。
小鹿田焼の特徴であり、作る時の気持ちである言葉。
この言葉に接した時、自分が恥ずかしくなりました。
この基準からすると、まだ、反対側によっているよと。
この、言葉は、小鹿田焼だけでなく、昔から日本人が持っていた姿勢だと思います。
不健康で、不真面目で、虚飾ばかりで、いばりくさっている世の流れを、経てまた、
表れた日本人の指針 だと感じます。
器のふちの粘土を触る指の形の美しいこと。
この指の感覚を誰もが、潜在的に持っているのですね。
無性に粘土にさわりたくなりました。