皮膚の感覚
先日の稽古の時の生徒さん
「丹田のエネルギーを前に出す時、手が押し出されるように感じました。圧縮すると、その感覚も手に感じました」
「エネルギーを前に」という言葉かけをしますが、エネルギーは、結果的に全方向に広がっていきます。
手は、とても感覚が鋭いので、ゆっくり広げ、それを圧縮すると丹田から温かい空気のような感触が感じられるようになります。
このことを、生徒さんは体感したのですね。素晴らしい
新井洋次先生のスキンドライブで、皮膚の素晴らしい感覚について学びました。
そこで、西野流では、皮膚をどう捉えて基本稽古をしているか、実践解説の言葉からご紹介していきましょう。
西野流呼吸法実践解説 西野流呼吸法 総本部 石井雅子 Kindle出版
浸潤より
手の甲で、天からのエネルギーを感じとります。もしくは大気の重みを手の甲で感じとるようにします。・・・・両手で前頭葉のエネルギーを感じ取って、そのまま、身体の真ん中の線に沿って、両手を丹田の前まで下ろしていきます。
足芯呼吸の天遊より
両手は空気を押し下げるように、空気を感じ取るくらいに緩めます。
円天より
・・手のひらで空気の壁をなぞり下ろすように、手のひら・指先で空気を感じ取るくらい緩めます。
華輪
緩んだ腕で空気を感じます。おへそから下の温泉をザブザブッとかき混ぜるようなイメージで、水の抵抗を感じ取る時くらいハッキリと空気を感じ取るようにします。それによって、手はますますイキイキとしてきます。
足の裏全体で、床の感触をイキイキと捉えることで、気持ちも下りやすくなります。
・・・・・
「皮膚で空気や水を捉えるように、緩める」と基本稽古は行われています。
また、スイスのチューリッヒ教室のティムール先生は、本部で稽古をしている
応涯の映像の中で
「腕で空気の抵抗を捉えて、重心を移動させ、最後にリリース」と話していました。
「最後にリリース」という説明は、とてもわかりやすいと思います。
このように、皮膚というポイントからも、緩められるように西野先生は構成されているのですね。
そして、稽古を続けていると、冒頭の生徒さんのようにエネルギーを捉えた喜びにつながっていきます。
皮膚だけでなく、全身の細胞を活性化していることはもちろんですが。
石井先生は、この本で「瞬間瞬間に、心地よく行えているかどうかをバロメーターにすることが大切」と述べています。
一生懸命になる程心地良さがみえなくなってしまうことがあるので気をつけないと。
皆さまも西野流で皮膚感覚を捉え、全身を活性化し、エネルギーを楽しんで、感じ
てみませんか