久しぶりのお葬式。
久しぶりの火葬場。
この1年で、親族の死は3度目。
1度目と2度目は、入院中で看取れなかった。
葬儀にも参列できなかった。
今回は伯父。
子供の頃からかわいがってくれていた。
1人暮らしだった。
毎年、盆正月に一緒に帰省した。
実家から伯父宅へ車で送る前に、洋服を選んであげて、食料品をまとめ買いするのが恒例だった。
私『体調が悪くてお盆には帰れそうにない。
ごめんね』
伯父『大変だったな。
医者に言いたいことは言えよ。
我慢するなよ。
無理するなよ』
私『ありがとう。
おじちゃんも体に気を付けてね。
正月に迎えに行くから』
8月、これが最後の電話だった。
『兄さんが亡くなったよ』
父の、か細い声。
そんなの嘘だ。
信じたくなかった。
急いで身支度を済ませ、帰省した。
柩の中の伯父さんを見ても、まだ実感が湧かない。
涙も出ない。
目を開けて。
線香を絶やさないように、夜通しで起きている。
『病人は寝ていいよ』
みんなに言われたが、眠れるわけもない。
慌ただしく儀式は執り行われた。
柩の伯父さんの顔の真横に大きな白百合を入れた。
百合を見たら伯父さんを思い出すように。
出棺。
霊柩車の、長いクラクション。
張り詰めていた糸が切れた。
悲しい。
気丈に振る舞うはずだったのに。
本当に死んじゃったんだ。
夏に会えたら、異変に気付くことができたかもしれない。
私が病気になったせいだ。
無理してでも帰省すべきだった。
大量の後悔が押し寄せてきた。
息が苦しい。
動悸が始まった。
また誰か死ぬの?
今度こそ私が死ぬの?
身近な人の死をきっかけに、PTSDの症状は一気に強くなった。
常に緊張状態で、神経は過敏。
物音や声にも怯え、ビクビクしている。
怖い。
とにかく怖い。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
私が悪いんです。
うとうとすると、死にかけたあの日に引き戻される。
