婦人科の外来の日。
手術と入院をした石橋病院。
次の予約は来月。
婦人科の手術がうまくいかなくて、命を救ってくれた外科の田部先生が、4月から別の病院へ異動する。
人工肛門閉鎖後の排便障害は、近所のクリニックに引き継がれているので、田部先生にはもう会えていない。
会えたらいいなと思い、確認したら、手術中だった。
最後に会ってお礼が言いたかった。
でも会えなかった。
最後の外来の日に、手紙でお礼は伝えていた。
この病院で2回、命を落としそうになって、2回とも田部先生が救ってくれた。
それ以外にも、色々な先生や看護師が携わってくれた。
改めて、救ってもらった命を大事にしたいと思った。
なんでそのまま死なせてくれなかったのか、と何度も思ったことがある。
田部先生はいなくならないと思っていたので、すごくさみしい。
診てもらわなくなってからも、病院内で何度か偶然会っていた。
『いつでも会いに来てね』
ニコニコしながら、最後に言ってくれたことを思い出した。
異動先は地域で一番大きな病院。
次、もし会うとしたら、大病するということだ。
だから、もう会わない方がいい。
夜中の緊急手術の後も、疲れた顔を見せなかった。
『もう大丈夫』
先生の笑顔でほっとしたことを、鮮明に思い出せる。
何かあったら診てもらえる。
いてくれるだけで安心だった。
感謝してもしきれない。
私も前に進めるだろうか。
少しずつ。
