ストーマケアの練習が始まった。

看護師3人。

『やってみましょう』


パウチの中はオレンジ色。

夕方前だったが、朝から野菜ジュースしか口にしていなかった。

『何を飲食したか全部ばれますね』

と、看護師は笑っていた。


お腹に貼り付けている面板を、液体のリムーバーで少しずつ剥がしていく。

皮膚を傷付けないように、ゆっくり剥がす。

これがなかなか難しい。


剥がし終わったら、皮膚に残った汚れを拭き取り、洗浄する。


ベッドの横に立って、ずっと下を向いて作業をしていた。

首にはドレナージの排液の袋を2つぶら下げて、腕には点滴が刺さっていた。

しんどい。

吐き気がしてきて、フラついた。

立っていられなくなった。


この日の練習はここまでだった。

残りの工程は看護師が済ませてくれた。


1人で装具交換ができるようになるのだろうか。

自信がない。

不安しかない。


『装具交換は80歳のおじいちゃんでもできるから、心配しなくても大丈夫ですよ。

少しずつ、頑張りましょうね』


いつも明るい3人組のお陰で、悲壮感漂う部屋の空気が軽くなった。