術後2週間が過ぎ、点滴が外された。
腕には何箇所も内出血。
低栄養状態という心配はあったが、身軽になった。
これで、ストーマケアの習得に専念できる。
ストーマは抜糸してから、だんだんと小さくなって、梅干みたいになっていくと聞いていた。
私のストーマは、開口部が2つある。
梅干には程遠い。
片方は飛び出していた。
両方とも腫れているように見えていた。
ストーマケアの練習は、だいたい2日おき。
回腸ストーマは水溶便で、とても皮膚への刺激が強い。
それに私は皮膚が弱い。
だから2日おきの交換でも、ストーマ周りの皮膚がびらんして痛みがあり、面板を貼り付けている皮膚に痒みもあった。
練習を始めて3回目。
少しずつ自分でやれることが増えてきた。
面板や皮膚保護剤をストーマ用のハサミでカットするのだが、これもなかなか難しい。
私は両利きで、どちらかと言うと手先は器用な方だ。
それでも看護師のサポートを受けて、やっと交換ができる程度だった。
立ちっぱなしで、ずっと下を向いて作業をする。
フラフラするし、吐き気もする。
ストーマの下の部分が自分では見えないので、看護師がを鏡を持っていてくれる。
面板がうまく貼れないと、びらんがひどくなったり、漏れたりする。
難しいし、辛い。
作業中に、ストーマからは排泄物が流れ出す。
お尻の肛門と違って、括約筋がないので、止められない。
便意もないので、いつ出るかわからない。
病院からもらった、ストーマの資料を読んだり、ネットで調べたりしても、実践はなかなかうまくいかない。
交換終了まで、約2時間。
『1人でできるようになる自信がありません』
看護師は、『1人でできるようになるまで退院できないから大丈夫よ』と笑っていた。
袋の排泄物を捨てる時も、勢いよく出て、トイレを汚す。
1日に3回くらいトイレ掃除をする。
お掃除のおばちゃんに汚れたトイレを掃除してもらうのが申し訳なかった。
『外科のトイレは本当にどこも汚いから、気にしないで』と言っていた。
ストーマはとても世話が焼ける。
常に痛みや痒みがある。
でもだんだん憎めない存在になってきていた。