退院後の生活は想像以上に大変だった。


少し歩いただけで、立っていられなくなる程の疲労感。

蒸し暑い。

入院中はほとんど汗をかくこともなかったので、お腹に貼り付けたストーマ袋が不快だった。


退院した次の日、ストーマ周辺の痒みと痛みが強くなったので、パウチを交換することにした。

面板が、排泄物と汗で、広く溶解していた。

皮膚はびらんと発赤で、見たこともない状態になっていた。


どうしたら良いのか。

痒いし痛い。


思い出した。

『困った時は病院に電話してくださいね』

先生も看護師もそう言ってくれていた。


外科病棟に繋いでもらった。

『もう管轄が外来になっていますので、こちらに電話されても、対応できません。

ストーマ外来の担当がいますので、そちらへお願いします』


看護師の顔が浮かんだ。

声で誰かわかった。

昨日退院したばかりなのに。


ストーマ外来は2週間後。

まだ外来担当の看護師と会ったこともない。


ひどい。

ひどすぎる。

嘘つき。


悲しかった。

先生、助けて。

先生には繋いでもらえなかった。


社交辞令のつもりだったのか。

まさか本当に電話して来ないだろうと思ったのか。

困ったら助けてくれると、信じてしまった。

嘘つき。


ストーマからは排泄物が流れたまま。

どうしたら良いかわからず、涙が止まらなかった。