ストーマ生活、穏やかな日は少なかった。


毎朝5時半に起床、お弁当を作って送り出す。

ストーマパウチの洗浄。

支度をして、1時間半かけて通勤。

時短勤務で、残業がなければ7時間半の拘束。

帰宅途中に買い物を済ませて、2時間かけて自宅へ到着。

休む暇はない。

すぐに食事の準備。


2日おきにストーマパウチの交換をするので、交換の日は地獄だった。

夫のサポートなしでは、排泄物を色んな所にこぼしてしまうので、帰宅を待って、パウチを外し、シャワーを浴びる。

皮膚のケアをして、パウチをつける。

2時間くらいかかる。

交換しない日はパウチの洗浄のみ行う。


睡眠時間は4時間から5時間。

平日の家事は主に夫がやってくれた。

休日は昼まで寝て、2人で家事をした。


慌ただしい生活だが、さらに苦しめられる最悪の事態が、時々起こる。


通勤中は、小走りか早歩き。

そして汗だく。

だから、面板が溶解して漏れやすくなっていた。

パウチが下に落ちるのが心配で、いつもパウチを抱えるようにして、走っていた。


夜中にうっかり寝返りを打ち、パウチの接続部が外れて、漏れることもある。

朝、お腹のシワから漏れて、その冷たさで目が覚めることもある。

飛び起きて、慌ててパウチの交換。


帰宅途中にお腹が冷たいことに気がつく。

玄関の鏡を見ると、お腹にシミがある。

淡い色の服なんて着なければ良かった。

ただでさえ洋服が制限されるのに、我慢ばかりで、オシャレを楽しむことも許されない。


今日は食事を作りたくない。

スーパーのお惣菜で済ませたい日もある。


夫の運転でスーパーへ行き、買い物を済ませて、後部座席に荷物を載せようとした。

隣の車がうちの車に接近して止めてあったので、ドアをぶつけてはいけないと思い、自分の体でガードした。

『痛い』


自分で開けたドアで、ストーマとお腹を強打してしまった。

思ったより勢いよく開けてしまっていた。

激痛でスーパーの袋を地面に落とした。


車に乗って、ストーマを覗いたら血だらけだった。


気を付けて生活をしていても、事件は度々起こる。

辛いとか、大変だとか、そんな弱音なんて、誰にも吐けなかった。