ほとんど眠れず、5時にシャワーを浴びた。

6時前に最後の飲水。


6時半に看護師がきて、検温・血圧測定。

手の甲に点滴の針を刺すための、痛み止めシールを貼る。


『行ってくるね』

夫へ連絡した。


血栓予防の弾性ストッキングを履き、ショーツとガウンだけを身につけた。

今年3回目の手術なので、手際は良くなっていた。


主治医の田部先生と研修医の山中先生が、顔を見に来てくれた。


8時過ぎ、看護師が迎えに来て、手術室に向かった。


『藤井さん、緊張が顔に出てるよ』

と、顔馴染みの大好きな看護師から、声をかけられた。

恐怖と緊張でガチガチだったので、知ってる顔を見た途端に、涙が止まらなくなった。

『怖いよね。

田部先生だから、安心して大丈夫よ』

体をさすられて、少し落ち着いた。


付き添いの看護師と歩いて手術室へ行き。

入口で手術室の看護師に引き継がれた。


キャップをかぶり、中に入った。

銀色の大きなドア。

冷たい空気。


ベッドに横になったが、動悸が強くなる。

深呼吸しても収まらない。

怖い。


ルートが取れないようで、何度か針を刺して、抜かれた。

時間がかかっていた。


『痛み止めのシールは左手ですが、右手に針を刺しても良いですか?

すみません』

と、麻酔科医の先生。

『大丈夫です』


口からマスクを押し当てられた。

苦しい。


手術が始まる。

眠ろう。

起きたら終わっている。