苦しい。

息ができない。

助けて。


うとうとしていて、気が付いたら肩で息をしていた。

汗がすごい。


スマホで時間を確認したら、まだ夜中だった。

夜中でも電気は付けっ放し。

目を開けた時、部屋が明るかったのでパニックにならずに済んだ。


夢なのか。

フラッシュバックなのか。


気管挿管されていて、とても苦しい。

両腕をベッドに縛られている。

あまり身動きが取れないのに、必死で暴れていた。

上半身を起こそうとすると、管の先がお腹の中に当たるのがわかる。

起き上がれない。


唾液を飲み込むのも簡単ではない。

叫びたいのに声は出せない。

苦しい。

誰か助けて。

死ぬかもしれない。


パニックで、うまく呼吸ができない。


アナフィラキシーショック後の3日間、朦朧としていた時の記憶だと思う。


こんなことが起きていたんだろうな。

確信はないが、なんとなく自分の記憶だと思えた。


覚えていなかったことを、なぜ急に思い出したのだろうか。

不思議だ。


呼吸も落ち着いてきた頃、看護師が見回りにきた。


看護師『眠れませんか?

大丈夫ですか?

もう少しで、お家でゆっくり眠れますね』

私『そうですね。

大丈夫です。

ありがとうございます』


さっき起きたことは言えなかった。


息をするのも苦しいほどの辛い記憶なんて、思い出したくない。