イスラボニータ「フジキセキ産駒はクラシックを勝てない」ジンクス破れるのか | アーク オフィシャルブログ「【開胸手術】~ドナーとの巡り合い(勉強編)」Powered by Ameba

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【皐月賞】イスラボニータは「フジキセキ産駒はクラシックを勝てない」ジンクス破れるのか 2014年4月15日コラム


東スポWeb・4月15日(火)配信

イスラボニータ
 混戦と言われる「皐月賞」(日曜=20日、中山芝内2000メートル)で実績的に一歩リードしているのが唯一の重賞2勝馬イスラボニータ。
昨年のロゴタイプに続いて良血関西勢を蹴散らして戴冠となるのか。
同馬の長所、陣営の自信度など4回にわたってお届けする。
第1回は「血の呪縛」。フジキセキ産駒はクラシックを勝てない――このジンクスは本当なのだろうか。

 イスラボニータ=共同通信杯、ロサギガンティア=スプリングS…今年の皐月賞には主要レースを制したフジキセキ産駒2頭が参戦する。
フジキセキといえば、1992年生まれで偉大なるサンデーサイレンスの初年度の代表産駒。
新馬戦から弥生賞まで、朝日杯3歳Sを含む4連勝をマーク。
その後、屈腱炎を発症して現役引退に追い込まれたが、その分、種牡馬としても早くから活躍。
父とともにサンデー系の発展に大いに貢献してきた。

 しかし、2011年を最後に種付けを中止。
事実上、種牡馬としての役割を終えている。つまり、現3歳世代は最後の産駒だ。
12、13年と連続リーディングサイアーに輝いたディープインパクト、これに2年とも続いたキングカメハメハ(それぞれ02、01年生まれ)に比べれば、年齢的にも“一昔前”の印象は否めないが、このベテランの遺児がトゥザワールド、トーセンスターダムといった全盛サイアーの産駒にどう立ち向かうのか。
父の種牡馬実績を振り返りながら、その可能性を探ってみる。

 過去のデータからすれば見通しは正直暗い。
2年目の産駒が3歳になった00年から昨年まで、延べ51頭がクラシックに出走したのだが、なんと優勝はゼロ。
2着7回、3着2回だから馬券対象率は17・6%に過ぎない。

 しかし、やむを得ない面もある。
そもそもクラシックで3番人気以上の支持を集めた有力産駒はダイタクリーヴァ(00年皐月賞1番人気、ダービー2番人気)、ドリームパスポート(06年菊花賞2番人気)、サダムパテック(11年皐月賞1番人気、ダービー2番人気)などで延べ7回だけ。
それらの成績は〈0・3・0・4〉だからまったくの不振とも言い切れない。
ちなみに、この3連対にはダイタク、サダムの皐月賞が含まれている。

 逆に、3着以内に入った9頭の平均人気を算出すると6・8。
エフティマイア(08年桜花賞15番人気2着、オークス13番人気2着)、ブルーリッジリバー(02年桜花賞7番人気2着)のように注目度の割に激走するケースは案外多い。
そういう意味では、単純に底力が不足しているとも思えない。

 それでも、毎年のようにリーディングのベスト10に名を連ねてきた(06、08、10年の2位が最高)一流サイアーがクラシック未勝利というのは意外すぎる。
カネヒキリ、ダノンシャンティ、ファイングレイン、サダムパテック、コイウタ、エイジアンウインズ、キンシャサノキセキ。
これまで多くのG1ウイナーを送り出してきただけに、その思いはなおさら強まる。


 確かに環境面で恵まれなかった事実はある。
あまりにもスタリオン入りが早かったため、活力にあふれた時期はまだ父サンデーサイレンスも健在。
毎年200頭以上の種付けをこなす父に有力な繁殖牝馬を取られていたのは容易に想像がつく。
また、10年のダービーではダノンシャンティが直前になって出走を取り消す不運もあった。

 となると、能力面よりも少し運が足りなかっただけ? 幻の3冠馬の血の真価は最後のクラシックで問われることになりそうだ。