S60チルドレン (4) | azure bicycle

S60チルドレン (4)




川畑 聡一郎
S60チルドレン 4 (4)

 昭和の終わりの小学生物語も、最終巻。余韻を残すというよりかは、きっちりと締めて完結していきましたね。

 実はこの作品へのテンションはだいぶん下がっていて、それは3巻の照(テル)と白石ユリのエピソードの為でした。
 確かに劇的で泣ける話ではあるのですが、この漫画の基本線からはかけ離れていて、異質すぎるんですよね。こんなことが起こりうる世界、といったん認識してしまうと今までのエピソードも全てどこか歪んでしまっているように思えてしまったのです。きっとこれは作家としての欲というか、読者に対するサービスなのでしょう。読み切り版ではあった弟の失踪という設定も本編では切っている辺り、作者も分かってはいるはずですが…。

 最後を晶と光子で纏めていくのは、とても良かったですね。子供時代の恋愛をはっきりと区切る光子の決意は、楳図かずお「わたしは真悟」のそれとほぼ同じで、読んでいて震えました。
 光子が思春期に差し掛かるにつれてその強さに弱さを身につけていくところも、読んでいて身悶えましたねえ。最後に中学時代の二人を見せてしまうのも、素直に嬉しかったです。

 なんだかんだ云って、終わってしまったのですねえ、寂しい。。
 今頃彼らは埋没している素晴らしさを感じているのだろうか、とちょっとセンチメンタルに想像したり。