◆前回のお話
小学4年生、5年生のクラスの中に誕生日が同じ男の子がいました。
背が高いのもありましたが、私から見たらとても落ち着いた大人びた男の子でした。
周りの男の子からも信用がある感じで、いつもみんなで楽しそうにしていました。
もともと、緊張しがちな私ですが、この男の子に関しては最初から「なんだかホッとする。」という感覚がありました。
だから、子どもたちあるあるの「誕生日、教えて~!」の時には本当にびっくりしたのを覚えています。
同じ誕生日の子が同じクラスにいるのも驚きですが、
他の友達と違うのは同じ誕生日だったからか~?!
そう気づいたのでした。
そんなある日、
家庭科の授業のため、家庭科室で調理実習をしていました。
ポテトサラダかなんかだったかなぁ~。
ひととおり実習が終わって片づけをしていた時です。
片付けの最中に授業終了のチャイムが鳴りました。
ほぼ、片付けは終わっていたのでクラスの子たちも片付けから1人抜け、2人抜け...
最後は誕生日が同じ男の子と私の2人だけで、お鍋を洗っていました。
その時、男の子はどういう理由で残って洗っていたのかはわかりません。
私は、洗いたかったから洗っていた...
使ったお鍋が綺麗になるのが好きだっただけなのです。
そんな時、家庭科の先生が近づいてきました。
そして、おっしゃったのです。
いつも2人は最後まで片づけをしているね。そんな風にしていると損するよ。(損な性格だね。)
そう、言われたのでした。
衝撃でした。
洗いたかったから洗っていただけなのに。
したいことをすると損するのか?!
損するという感覚はわかっていたので
じゃぁ、したくないことをすれば得するのか!?
という考えが浮かんでしまったのでした。
そして、先生から「損する」という言葉を聞いて
悲しかった...
家庭科室から自分の教室に帰る途中で、その男の子に
「私たちって損してるのかな?」
と聞いたと思うけど、男の子は答えなかったと思います。
家に帰ってもこの話をしたかどうかを覚えていません。
今の私があの頃の私に言葉をかけるとしたら
愛を持ってできること、したいことなら、おおいにしたらいい。
したくないことをすることは徳をつむことの1つの方法かもしれない。
でも、自分の魂の喜ばないことを選んでまで、したくないことをする必要はないかもしれないね。
そして、1人で考えこまないで、周りの人に気軽に聞いてみるのもいいと思うよ。
そこから、また違った経験をして、可能性が拡がるかもしれない。
そして、
愛を持って、言葉を発する...
この年齢になって?と思いますが、丁寧に取り組みたいと思います。
経験は大事です。
自分を信じて。
周りの方々を信じて。
感情に流されず。
自分に繋がって。
感謝しながら。
お読みいただいてありがとうございます。
すべてにありがとう。
◆次回のお話