無題
どうして私が今、研究を完全に休んでいるのか、それについて何の説明もしていない。もしかしたら不可解に思われている方がいるかもしれないので、少し補足してみようと思う。
休んでいる理由はズバリ「抑うつ状態がひどくて研究どころではないため」である。
大学の先生(α教授)には「抑うつ状態につき休みが必要」との診断書を提出してある。
研究からまるっきり離れて休んでいるおかげで気分はかなり良くなり、今ではごはんをちゃんと作って食べたり、暇にあかせてくだらない文章を書いたりと、一応人間らしい生活ができている(家からはろくに出ていないが)。
ではなぜ、うつが酷くなっていたのか。
実はこのブログではあえて一切ふれていなかったのだが、β主任が実はとんでもない人物で、かなり酷い目に遭っていたためである。
研究室で同じ目に遭っている人にしか分からない、外には伝わりにくい辛さ。研究室の人は皆泣いているのに、研究室外の誰に話しても、辛さを分かってもらえない、そういう類の閉鎖的な辛さ。
その「話しても伝わらない」という事実、これこそが私にはあまりにも辛すぎて、私はここで本当のことを書くことが全く出来なかった。
研究生活はめちゃくちゃに破綻していたが、ここにはできるだけ楽しいことだけを選んで書くように心がけていた。
裏では、日々血を吐く思いで実験をしながらβ主任にも心を砕き、当たっては散り当たっては散りを繰り返して、かなり頑張ってはいたつもりだが、6月終わりの出来事をきっかけに、ついにぽっきりと折れてしまった。
この出来事も、その他と同じくブログにはまだ書いていない。ウラニッキが完成したら、あるいはここに掲示するかもしれないけれど、まだ分からない。
β主任の研究室を泣く泣く辞めていった何人もの人たちのように、私もこのまま辞めざるを得ないのかもしれないと、少しだけ思っている。
6月終わりの出来事が起きた同日、私は自分が自閉症高機能群なのではないかと疑いを持った(こちらだけをブログに書いた)。
その後、いろんな人にその件について相談してみたが、「あんたがそれならあたし/俺もそれだよ」と何人もの人が言ってくれた。なぐさめて、励ましてくれたのかもしれない。
その人達には申し訳ないが、先日診断結果が出て、やはり私は「アスペルガー症候群である」とのことだった。
やはりそうか、と思うと同時に、なんだかほっとした。
私は、私が本来の自分以上に明るく振る舞ったり、知識が豊富なように振る舞ったり、人の話の理解が早いように振る舞ったりするのは、もううんざりだと思った。
本当は、私はどうしようもなくバカで、常識が無くて、あんまり明るくなくて、ドジばっかりふんで、一人でちまちまと何かを作ったり、ぼけーっと空を見上げたりするのが好きなのだ。
知識をこれでもかというくらい吸収して人に披露するとか、早い頭の回転で一見賢そうなことを言うとか、そういうのは私は、本当はあまり好きではないし、得意でもない。
でも、明るい調子で何か知識を披露して、相手の反応に対して少しだけ予想外の反応を返すと、大抵の人は私と話すのを楽しんでくれて、喜んでくれるから、そうしていただけだ。
もちろん人を喜ばすのは大好きだから、私も好きこのんでそうしていたのだけれど、最近はどうもそれを完璧にこなそうとしてかなりの無理が生じていたようで、人と会って、一見楽しく話をした翌日は毎回疲れて寝込んでいた。
もう、そういう無理をするのはやめて、ほどほどにしようと思う。
私は自分の興味があることを除いては、もともとあまり話をすること自体が得意ではない。
それなのにペラペラと自分では話したくないことを無理やり話して、相手のよく分からない内容の話にしかしばれないように絶妙の相づちを打って、その結果明るい愉快な奴と思われて、とか、そういうことも、もうやめようと思う。
そういういわゆる「社交的な人間」に見える部分を削ってしまうと、いったい私に何が残るのかよく分からないし、怖いが、そういう自分に慣れてしまえば、きっとそういう生き方の方が楽に楽しく生きられると思う。
今まで無理していた部分をはぎ取ってしまうと、実は研究者になりたいと思っていた気持ちは、単なる見栄とか知識顕示欲でしかなかったのかもしれないと、むなしい気持ちになる。
教授になって有名になって人に認められなくたって、それはそれで楽しい人生が待っているのかもしれない。
でも、研究者の世界は私みたいな性質の人がわりと多くて、みんな正直で親切で悪い人はあんまりいなくてとても生きやすい社会だから、だから研究者になるのが一番向いているんだろうなぁと思っていたけれども、今、期せずしてとんでもない穴にはまりこんで抜け出せなくなっていることを考えると、もう私はダメかもしれないと思う。
今すぐ結論を出すことはせず、もう少しだけ考えてみようと思うけれど、かなり状況が厳しいことは確かな気がする。
「博士号取得は厳しいのは分かり切ってることだ、甘えんな!」ってお叱りがくるかも♪