昭和のザ・男が逝った。それも男の中の男。











散々、ワイドショーが騒いでいるので、俺は触れないでおこうと思ったが、コーシーとサンドウイッーチで目が覚めたので少し。











俺もやっぱりもれなく健さんが好きだった。













世代的に、刀を置いた後の刑務所上がりの健さんがリアルタイム。











おそらく、一般的なイメージの健さんだと思うが、世代によって違うのかな。













「幸福の黄色いハンカチ」以降です。











初めて観たのは、小学生の時。母親に連れていかれて映画館で観た「遥かなる山の呼び声」。













しびれた。かっこよかった。











馬に乗っている姿や有名なラストシーンは、今でも身体中の毛穴が開くぐらいしびれる。











あれが「シェーン」と同じような話しなんて事は、まだ知らない。











後にテレビで「シェーン」は観たが、先に健さん観てるから、いまいちピンと来なかった。











なんでやっぱり自分の健さんベストはこれだ。











と言うか、邦画のベストがこれかも。ベタだけど。











後々、大学生の頃、ビデオで刀を振り回している時代の健さん映画をたくさん観たが、やっぱりファーストにはかなわなかった。













世代もあると思う。あのイメージが先についちゃったから。













ギラギラした目で、新幹線を吹っ飛ばそうとするやつも凄い好きだけど。













有名なCMも好きだった。











そんな健さんを、間近で観た事がある。











「ミスターベースボール」という映画があって、それのロケが名古屋球場で行われたのだ。











球場のお客さん役でエキストラを募集していて、大学生だった俺達(リーダーももちろん)は、迷わず現場に向かった。













監督から、盛り上がって下さいとか、がっかりして下さいとか説明があり、その通りにやった。











健さんも、マウンドにいるのだが、何しろ俺達は外野席、豆粒ぐらいにしか見えない。











しかし、半日ぐらいで撮影が終わった後、健さんが、外野席の側まで来て、頭を下げたのだ。











興奮した俺達(もちろんリーダーも。と言うかフラカン全員いたか)は、立ち上がってフェンスの真ん前まで行った。











フェンス越しだが、健さんを間近で観た。











今、目の前にいるのは、高倉健だ。











物凄く、興奮した。











健さんは、丁寧に帽子を取って頭を下げ、エキストラに向かってお礼を言った。













しびれた。かっこよかった。











「ミスターベースボール」は、映画としてはあまりピンと来なかったが、画面の中に俺と健さんが一緒にいるのだ。











もちろん俺は豆粒なので、映っているかどうかわからないんだけど。











あ~、ずいぶん長くなってしまった。仙台に着いちゃう。











あっ、もうひとつだけ。











ミレニアムって言ってたか?2000年になる時。











テレビでは、2000年になる瞬間を祝おうとする人達をさんざん映していた。











おそらく世界中の人達が、ワクワクしていただろう。











そんな中、俺は一人で、健さんの「駅」という寂しさに酔うには最高の映画を家で観ていた。











もう何回も観た映画だったが、俺のミレニアムにはぴったりだった。











さらに酔いしれるために「居酒屋兆治」(漢字が違うかも)「冬の華」。











一人、健さんパーティー。













最高に寂しくて、最高に記憶に残るミレニアムだった。











そして、寂しさに酔い潰れたまま静かに眠った。











あっ、仙台!











以上!