こんばんは、タロット占い師・守田のり子です。
先日書き終えた《タロット占い・結果実例集26》
について、追記として付け加えておきたい事があります。
Nさんのお父さんのことです。
実は、Nさんにお出しした宿題は、
「罪悪感を捨てて、頑張ることをやめ、
“何も出来ないNさんで良い”
と言ってくれる人を探す」
という課題以外に、もうひとつありました。
それは、「お父さんの事を思い出してみる」
というものでした。
この、Nさんとお父さんとのお話は、
本筋とは直接関係がないため、
実例記事を書く際に、あえて飛ばして書きました。
故人を偲ぶお盆に寄せて、今日は
この事について書いてみようと思います。
Nさんのお父さんは、約20年前、
Nさんが13歳の時に他界されたそうです。
その際、お父さんとの最後のやり取りが、
『喧嘩別れ』のような形になってしまったことを、
Nさんは今でも悔やんでおられました。
鑑定時、Nさんとお父さんの関係を見た時に、
「妥協」というカードが出ました↓
とても良く似た二人が、小指の先だけで繋がっている絵です。
Nさんとお父さん。
2人はとても似たもの同士のようです。
お互い、その自覚もあったのでしょう。
本当は、相手に対して
完全に満足している訳ではないけれど、
“まぁ、自分に似ているから仕方ない。。。”
と妥協しながら、小指の先で繋がっているのです。
Nさんのお父さんは既に亡くなっていますが、
このカードを見ると、
Nさんとお父さんとの繋がりは、
まだ切れていないようでした。
そして、現在、お父さんがNさんの事を
どう思われているのか見てみると、
「信頼」というカードが出ました↓
命綱なしで、バンジージャンプを跳ぼうとしている人です。
お父さんは、
“おまえなら大丈夫!
きっと、素晴らしいパートナーが見つかるはず。
だから、自分を信頼して、
お父さんの元から飛び立つように” と、
天国からメッセージを送ってくれているようです。
「お父さんの事を思い出してみる」
この宿題に取り組んだ結果について、
Nさんからのメールの中にはこう書かれていました。
以下、転載↓
亡くなる前、父は病気をして
身体が思う通り動かなかったり、
働けなかったりしていて、
その様子を見て、その時点ですでに
「怠けている=悪」と私は思っていた気がします。
かなり冷たい話ですが、
たとえ病気であっても、絶対頑張れるはずだ、
なのに頑張らないなんて。。
と思っていたのです。
ちなみに、私は父親似なのですが、
彼(=Nさんの婚約者)の雰囲気や顔立ちが、
私に似てる、と言われる事があります。
無意識に父親に似た人を探してたのかな・・
と思いつつ。。(引き寄せられた?)
父のことは、はっきり思い出せない感情も
ありますが、今でも大切な人なので、
これから先も愛し続けていきます。(^^)
私を一番に愛し、大切にしてくれる彼を私も愛し、
共に何があっても協力して、
幸せに生きていきたいと思います。
(でもつい、力が入ってしまうので、
ユル~くを心がけて生きます。)
転載、ここまで。
鑑定時、Nさんは、「お父さんの事は大好きだ」
とおっしゃっていました。
しかし、宿題に取り組んだ際、
「頑張っていないお父さんを責める気持ち」を
持っていたことを、Nさんは思い出されました。
その気持ちは、
「頑張っていないと存在価値がない」という
Nさん自身が持つ『罪悪感』から
来ていたのかもしれません。
そんな感情を持ってしまった自分が嫌で、
お父さんの事は、あまり思い出さないようにしていたようなのです。
Nさんのように、亡くなった方に対して
『罪悪感』などの感情を持たれたままの方も
たくさんおられます。
こうした場合、直接対話が出来ない分、
相手が生きている場合よりも、
その感情を持っている事に気付くのが難しように感じます。
ただ、相手が亡くなっていたとしても、
自分の潜在意識の中に、相手は存在しています。
チベットでは、人の死について、
“人は2回死んで本当の死を迎える”
と考えられているそうです。
1回目は肉体の死です。
2回目の死=本当の死は、
その人の事を覚えている人が全員亡くなった時に訪れるそうです。
自分の事を覚えてくれている人が、
この世から一人も居なくなった時が、
本当の死だいうことです。
この考え方は、今の私には、とてもしっくりきます。
私は霊能者ではありませんので、
亡くなった方との交信はできません。
しかし、潜在意識の中の故人を
タロットで探っていくことはできます。
潜在意識の中の、故人に対する感情を思い出すことや、
亡くなった方の感情を知ることも可能です。
ですから、潜在意識の中に存在する
故人の意思や感情をタロットを通して読み解き、
相手との関係に対する認識を
変える事も出来るはずです。
だから、親と共依存関係を保ったまま、
親が亡くなってしまった場合でも、
親とのコンセントを抜く事は可能だと私は信じています。
天国にいるNさんのお父さんも、
生涯のパートナーを見つけたNさんを見て、
きっと喜び、安心されたのではないでしょうか。
そして、妥協ではない新たな信頼関係が、
2人の間に出来たように思います。
Nさんがメールの中で書かれていた、
「父の事を、これから先も愛し続けていきます。(^^)」
という一文に、私は心を揺さぶられました。
Nさんがその気持ちに気づくためには、
いったんお父さんに対する『マイナス感情』を思い出し、
消化しないといけなかったのだと思います。
Nさんのように、亡くなった大切な人を
ずっと愛していけるって、とても素敵だなと感じます。