こんにちは、タロット占い師・守田のり子です。
昨日の続きです↓
「当たる占い、当たらない占い(6)-最も受動的な3枚」
最も受動的なカード3枚のうち、
今日は、「死神」の世界観についてご説明します↓
「死神」は、「戦車」の対極にあるカードです。
「戦車」は、
“自分の領域から出て、戦利品を獲って帰って来る”
エネルギーでした。
「死神」は真逆で、
“外から自分の領域に入ってきて、何か(命)を取られる”
というイメージなのです。
“死期が近づいている”と表現されるように、
“こちらから向かう”のではなく、
“向こうからやってくる”という感じ。
つまり、「死神」が表している概念は、
「死」のイメージそのものです。
「死」というのは、自分で選ぶ事が出来ないもの。
生死に関して、私たちは完全に“受け身”です。
誰も、死から逃れる事は出来ません。
覚悟して、受け容れるしかないのです。
でも、“このカードが出たら死ぬ”
という意味ではありません。
念のため。
死神は、“人を殺す”のが仕事ではありません。
この世で役目を終えた魂を刈り取って、
次の世に運ぶのが、お役目なのです。
すでに役目を終えたものを手放すことで、
次の世界へ進める。
つまり、もう必要なくなったものに執着していると、
次の新しいものが手に入らない、
と言えるかもしれません。
自分の例でご説明します。
以前にも書きましたが、
現在の鑑定ルームをオープンする前、
私は、東心斎橋のインドレストラン3階で
鑑定をしていました。
でも、どうも、しっくりいかなかったのです。
もっと快適に鑑定するため、
鑑定スペースの改装をレストランオーナーに申し入れました。
費用はこちらで負担しますので、やらせてくださいと。
でも断られました。
それどころか、カーテンひとつ、絨毯ひとつ、
変えさえてはもらえませんでした。
時間通りに、レストランを空けてくれずに、
困った事もたびたび。
鑑定師側にも、オーナー側にも、
お互いに、だんだんと違和感を覚えるようになりました。
でも、鑑定のお客様は、それなりに、
増えてきていましたので、
鑑定場所を心斎橋から移すのは、得策とは思えませんでした。
さてどうしたもんか?
と思って引いたカードが、「死神」でした。
最初は、
「ええ?ここはもうすでに、お役目が終わってるの?
次に進めという事?
いやいやいや。いきなり、そんな事言われても、
心斎橋から離れる事は出来ないし、
すぐに次の鑑定場所が見つかる訳もないし。
う~ん。。。困った (^^;」
というのが、正直な気持ちでした。
で、悩んでもう一回、カードを引いたら、
また「死神」が出たのです。
2回も連続で出たら、カードの言うことに、
耳を貸さない訳にはいきません。
これで、その場所を手放す覚悟が出来ました。
それから数時間後のこと。
今の鑑定場所である海鮮居酒屋
「おさかなやたい まつり」のオーナーと
初めてお会いして、翌月より、そこで
鑑定ルームをオープンする事が
とんとん拍子に決まったのです。
そして、もとのレストランは。。。
それから半年後に、廃業しました(≧▽≦)
そのまま留まっていたら、
共倒れだったかもしれません。
また、そこに留まりたいと執着したところで、
結局、その場を去らざるを得なかった、
という事なんです。
この出来事は、「死神」の世界観を
よく表している事例だと思います。
現在の鑑定場所に移ってから、
お客様はどんどん増えました。
鑑定ルームも、自由に改装させてもらい、
今では、大好きな紫一色のお部屋になっています。
今も、居酒屋オーナーさんと、お互い
助け合いながら、いい関係を続けています。
「何かが終わる」というのは、悲しい事です。
なんとか終わらないように、
止める方法はないものかと、思案したりもします。
でも、私の例のように、
執着せずに手放すことで、
更に飛躍できるというケースも、多々あります。
それを教えてくれるのが「死神」。
決して、“悪い”カードではありません。
もし「死神」が出たら、諦めて手放す。
その覚悟をしてはもらえませんか?
きっと、次の展開が待っていますから。
「当たる占い・当たらない占い(8)-【塔】」へつづく。