実話です。
実は、私
ひょんな事から3年前、
地域の氏子総代を仰せつかりました。
人一倍 信心浅いわたしが就任してからというもの
台風のたびに境内の杉の木が被害に遭い、
この2年間に3本の木を折る始末です。
(それまで境内の木が折れたことはあまり無いとか、、、)
神様は明らかに「お前は早く辞めろと」おっしゃっているのだと思います。
そんな私が
先日、毎年恒例の伊勢神宮参拝旅行に行って来ました。
平均年齢60-70才くらいの集団の中で
異様なほどの若者の私は、
バスの中では
おやつを配ったり、
お酒を注いだり、
赤福餅の注文をとったりと
役員のお役目を果たしておりました。
伊勢神宮 外宮に着き、
14号車の旗を持って大先輩達を引率し
財布の小銭を全て神に捧げ、参拝し、
この石に拝めば、
内宮(おかげ横丁の在る伊勢神宮の中心)に行かなくてもここで同じご利益がある
といわれる パワースポットの石に手をかざし、
石をじゃりじゃり言わせながら
参道を歩き、バスに向かっていると・・・・・
「さ・ら・い 」
と私を呼ぶ声が、、、、
振り返ると色白の男性が
「俺、、、わかる?」 と聞いてきました。
私はそこに立ち尽くしました。
他の参拝者達がこちらを見ながら過ぎていきます。、、、、
私の中で時間が止まりました・・・・
(えっ、、、、わ、わかる、、、、けど、、、)
(そっくりだけど、、、、)
(間違いないけど、、、)
その声も、、、
その面影も、、、、
その笑顔も、、、、
高校の同級生 N、、、、
よく私の髪を
廊下に新聞を敷いて、楽しそうに切ってくれた
「 N 」、、、
何をやっても一生懸命で、気のいいヤツ N だ 。
でも、、、、
「お おぅ、、、、わ かるよ、、、」
といったきり、 「 N だろ」 という言葉が口から出てこない
なぜなら
彼は・・・・
私が東京に出ている6年の間に
若くして家庭を持ち、
子供が生まれ、
そして、、、、
23才のとき
家族を残し、
病気で亡くなった 「 N 」 ・・・・
「俺、わかる?・・・」
2度目の問いに
「え、 N ・・・か・・・・」
と答えると
「おお、判ったか」 と 昔懐かしい笑顔でこたえる N
「お前、、、、 ほんとに N ?」
「ああ、 お前 皿井だろ」
「おお、そうだけど、、、ほんとに N か 」
ただでも大きめの私の声を聞いて
参拝者達がこちらを見ながら過ぎてゆく
「そうだよ」
「お前、就職してすぐ・・・・・」
「すぐ・・・ なに?・・・」
頭の中が真っ白になりながら 言葉を捜したが
結局この言葉しか出なかった
「死ん だん じゃ あ・・・・・」
「そうだよ・・・・」
と言われたらどうしよう 等と頭の中は完全パニックだ
「俺ここに居るじゃん」
「お前本当に N か?」
「ナニいってんの 足あるだろ」
確かに在る。
脂汗が出たが
午前11時・・・ お化けが出るようなシュチュエーションではない。
「 ア、、、、、、、、
Sに騙された、、、、」
20年前のことが思い出された。
俺は、Sの言葉を信じて
多くの同級生に 「N 残念だったな」 と
彼の死を報告もした。
完全にやられた。
20年騙され続けました。
さすが S ・・・・
私が疑り深いのは、こんな環境に育ったからかもしれない
しかし、
なかなかこのレベルの「ねた」は手に入らない。
Sのお陰だ。 友は大切です
その日は
友人が一人この世に戻ってきてくれて
とてもいい1日になりました。
さすが、日本のトップ神宮!
パワースポットだ、
ちゃんちゃん
追記
この後、
伊勢神宮 内宮でお神楽を見て
一般人は入れない境内に入って参拝してきました。
そこには、賽銭箱がなく、
お賽銭なしでお参りが出来るのだ。
そして
その境内には、まだその先に2つの門があって
天皇家ですら一番奥の門はくぐることが許されていない。
それをくぐることが許されるのは、
掃除のおばさんだけらしい。
お伊勢さん 万歳!
3年間の氏子総代も もうすぐ引退です(笑)