母の体調が悪化して
アルブミンの輸血のために
連日病院通いの後
すぐにまた抗がん剤治療の日が来て
病院へ
主治医はまた抗がん剤中止を言ってきました
それまで何度も言われていた通り
腹水が貯まるペースから見て
もう抗がん剤は効いていない
この状態で続けても正常な細胞まで
叩いてしまってよけいに体力が落ちてしまうので
抗がん剤を中止して
腹水や苦痛を和らげる処置を優先した方がいい
と言われました
それでも母は首を縦には振らなくて
先生は
どうするかはお母さん次第ですと言い
母の意思でその日も抗がん剤治療を受けることになりました
母は
抗がん剤をやめた後にどうなるのか
それだけが不安でなかなか踏ん切りがつかなかったのでしょう
今まで抗がん剤のおかげで調子良くいられたんだから
その不安は当然のこと
不安というより
私なんか想像もつかないような恐怖の中にいたはず
抗がん剤前の血液検査の結果待ちをしている間
私だけ先生に呼ばれて診察室へ
何を言われるのか予想はしていたけど
先生の話はその予想を裏切ることなく
抗がん剤をこれ以上続けるのは難しい
来週この5クール目が終わったら
緩和ケアに移りましょう
と言われ
私は
他にできることはないのか
抗がん剤を変更してみることはできないのか聞きました
そしたら
今の体力でタキソールより強い薬を使っても副作用に耐えられないし
かえって寿命を縮めるだけ
緩和ケアで苦痛を和らげてあげた方がよほど楽に過ごせるし
無理に抗がん剤を続けるよりずっと
長く生きられた方もいらっしゃいます
と言われました
“長く生きられる”
その言葉に影響されて
先生の判断を受け入れました
というより
受け入れざるを得ないところまできているのが頭では解っていました
その少し前
先生が抗がん剤の中止を口にし始めた頃
うかうかしていられない
何かやらなきゃ
そう思って
もう一度秋田の温泉に湯治に行こうと母に提案しました
母は体調が下降気味だったのもあって
「もう少し体調が良くなってからでも…」と少し渋っていたけど
そんなこと言ってる暇はない
体調が良くなるどころか
もしかしたら最悪の状況になりかねない
そうなる前に
動ける体力が残っているうちに
可能性があることはやらなきゃ
標準治療がダメなら
他にいくらでも代替医療はある
けど現実的に費用が追いつかない…
でも湯治なら行ける
湯治なんて曖昧なものに賭けていいのかはわからないけど
やらないよりはいいかもしれない
実際にそれでがんが寛解した人だっているんだから
そういう私の一方的な考えで
ゴールデンウイーク明けに1週間
湯治の予約を入れました
病院での積極的な治療はもう望めなくなって
湯治に少しでも効果を期待する以外
残されていませんでした