最後の家族旅行 | ☀︎雲の向こうはいつも青空☀︎

☀︎雲の向こうはいつも青空☀︎

2014年に母がスキルス性胃がんで他界したのをきっかけに、翌2015年から始めたブログ。あれから年月が経ち、今は日常のことをぼちぼち綴っています。


2014年4月24日

いよいよ旅行の日がやってきました


福島県三春町の滝桜を見て
会津の東山温泉に1泊2日の家族旅行


主治医から言われた

“最後の家族旅行”


当時まだ安定期に入っていなかった妹はつわりもあって
長距離の移動は負担になるからと
断念せざるを得ませんでした

宿を予約したり段取りをしてくれた旦那は
旅行が平日というのもあったし
親子水入らずで行っておいでと言ってくれて

両親   私と娘  弟2人の6人で行くことになりました


事前に父や弟達と
思いきり楽しくしようと話し合って
テンションを上げて明るい雰囲気で出発しました

でも
肝心の母はけっこうしんどそうで

旅行と言えばどこへ行っても
隅から隅まで歩き回らないと気が済まないって人が
往きのサービスエリアでの休憩では
トイレに行く以外はほとんど車から降りようとしませんでした

でも移動中の車内では楽しく話したり
満開の桜を見てはしゃいだ声を出したりして

母なりに辛いのを隠して
楽しもうとしてくれてたんだろうなぁ


家を出て
休憩を入れつつ走ること約4時間半


ようやく
目的地である滝桜の駐車場に着いて
桜の木がある場所までの緩やかな坂道が
母には1番辛そうで
車椅子を借りれば良かったと後から思ったけど
でもゆっくり一歩ずつでも
ちゃんと自分の足で辿り着いたことがなにより意味があったと思います


満開の滝桜を
母はしばらく見つめていました

元気な頃なら激しくリアクションしたはずだけど

その時はすごく静かに見つめて
どんなことを思っていたのかな

 
宿に着いてから
母はすぐに横になってしまうほど
ぐったりで

食事もあまり食べられませんでした


旅行には一緒に来れなかった旦那が
母へ花束をと宿にお願いしてくれていたらしく
食事中に中居さんが抱えて来て母に渡して
旦那からの
「ゆっくり養生してください」との
メッセージ

母はすごくびっくりしてて
こんなことまでしてもらって申し訳ないとか言って

私はそんなこと旦那から聞いていなかったから
本当に驚いて
ありがたくて
泣きそうで
感謝しかありませんでした


夜は母と2人で
家族風呂を貸し切って一緒に入りました

せっかく2人きりだし
何か特別なことでも話そうかと思ったけど
そういう時ってなかなか話題が見つからないもので
お互い口数は少なかったかな

翌日は
母の体調が良ければ色々見て帰ろうと思っていたけど
これ以上無理はさせられないと感じて
まっすぐ帰ることに決め

宿を出て
鶴ヶ城の周りの桜を車から眺めただけで
そのままインターに向かい
会津を後にしました

宿の玄関先ではみんなで写真を撮り

鶴ヶ城の周りいっぱいの桜に
母はすごいすごいと連発して
私も嬉しくなりました


長距離の移動だったし
母にはかなり無理をさせてしまったけど
とびっきりの桜を見せてあげられて良かった


母との最後の旅行は
私達にとってかけがえのない思い出になりました