タイトルは知っていたのだけど、

見る機会がないままだった映画

『ひみつのなっちゃん』。

WOWOWで見つけた。

 

ドラァグクイーンの「なっちゃん」

(カンニング竹山)が亡くなった

という知らせを受け、

友人だった3人(滝藤賢一、渡部秀、前野朋哉)は、久しぶりに顔をあわせる。

 

葬儀屋から、

なっちゃんの出身地や、

なっちゃんとの関係を問われるも

受け答えに詰まってしまい

知らないことだらけだと思い至る3人。

 

なっちゃんの部屋から

ドラァグクイーンの痕跡を隠す方が良いのではと

彼のアパートを探し当てるけれど、そこに

なっちゃんの母親(松原智恵子)がやってくる。

 

なっちゃんがクイーン(そして友達3人もそう)であることが

バレないように、どうにか誤魔化す。

母は、ちょうど岐阜の郡上八幡の祭りもあるし、葬儀に来てくれと言ってくれる。

 

なっちゃんとの思い出を胸に、

そしてそれぞれの悩みを抱えながら、

3人は、なっちゃんの葬儀に向かう、

というお話。

 

滝藤賢一と前野朋哉は、予想通りだし

ある意味そのまんま。

渡部秀が、健気で可愛くてとても良かった。


実は名前だけでは分からず、

画面を見ながら、ずっと考えてた。

 

「この人、何の作品で見たっけ!? 

絶対、めちゃくちゃ見てた! 

なんか陽気な感じの役だった…!」

 

見終わるまで思い出せず(ポンコツ)、

検索してみたら…

 

『科捜研の女』に2021年シーズンまで出てた、

ロタくんだった!!!

 

見てた!

ロタくん見てたよ!!


思い出せなくて悔しい。

 

ロタくん(この映画ではモリリン)、

性格が優しくて可愛らしくて。

両脇の強烈な二人に全く負けていなかった。


道の駅でマッチョ男子から逃げて、

足湯してる女の子に

「ちょっと会話に入れて。なんの話?」

って紛れ込もうとするくだり、

焦りまくりの超早口で笑った。

 

旅館が見つからず野宿のあと、

助けてくれた猟師の家でダンスを披露するところは、

身長の関係もあるのだろう、

狭そうで大変そうだったが、

渡部秀のダンスは形が良くて愛らしかった。

 

口元や鼻に手をやる仕草にはもう少しバリエーションが欲しいものの、

相手をじっと見上げる健気な目とか、

うるうるとこぼれる涙がすごく綺麗で、

幸せになれよ!?って思ってしまう。

 

ストーリーは重くなりすぎず、

爆笑ってほどでないけれど笑いもあり、

涙もあり、

飽きずに見られる。

 

松原智恵子が演じる、

なっちゃんの母のキャラクタは、

優しさと、控えめなところと、お茶目の

バランスが素晴らしかった。

こんなお母さんに、なれたらいいなぁ…。

 

それにしても、滝藤賢一の立ち姿の見事さ。

ただの旅館の浴衣を、

ちょっとえり抜いて着こなしたあだっぽさ。

道中のファッションのおしゃれ番長ぶりに白目になる。