自分の心の中に、あったけど

できる限り意識せずに来たものを

掘り起こされる。


だから、つらい、と思ったら

それ以上、見なくていいとワタシは思う。


それはきっと、見なくても分かってる、

ってことだと思うから。

あらためて自分をいじめる必要ない。


さてさて。


※ネタバレを含みます


三浦貴大が、見た目ダルダルなのだけど

単にやさぐれでいるわけではない

サキタというライターを

うまく表現している。


主演はコメディもシリアスも、

気張った空気なく、

個性的に自分の色に染め上げる趣里。


雁矢(趣里)は経済誌の編集者。

離婚して、

母の助けを借りて幼い子を子育てしながら、

女性の貧困問題のシリーズ記事を書く

サキタを担当する。


1話目から重いが、

2話目、真中瞳の回から、

さらに闇が深くなる。


闇というのか、泥というのか。


自分の足元には光が当たっていたと思ったのに

気づいたらそれが消えて、

前後も分からぬ泥沼へ

深く引き摺り込まれていたような。


ドラマが進むにつれ、

自分の居場所まで、

あるときは気まずいカラオケルーム、

あるときは凍えるようなアパートの一室になる。


各話30分でも、濃密さは圧倒的。


さすがWOWOWドラマ。


第何話が良かったとかいう次元ではなかった。

どれもが現実で、

どれもが、

自分と差があるか分からない世界だった。


これを見て苦しいのは、女だからなのか。

身に迫っていると思うのは、

女だからなのか。


本当はずっと納得できない。

自分が女であるということ。

その不自由。


ほかの人は、見て、

どんなふうに感じたのかなあ。


ただ、

スペシャルドキュメントも見たけど

監督も、コメントしてたプロデューサーも

男性だったな。

(クレジット見るとプロデューサーは3人の中で女性らしき名前がひとつ)


ある近代美術館に行ったとき、

アーティストはほとんど男性だったことを

ふと思い出したり。


…なんだか散らかった感想になってしまった。


ドラマの最後は、ちょっと強引に

希望ありげなシーン入れてきた感じもあるけど、

展開も配役も無理無駄がなく、

WOWOWドラマのクオリティの高さに感動する作品だ。


エンディング曲は

THE YELLOW MONKEY 

『ホテルニュートリノ』。

知らずに見てたのだが、

ボーカルが聴こえた瞬間、あれっ、と

耳を引きつける力が、さすが。


曲展開が懐かしいのは、

若い頃よく聴いていたせいだろう。