WOWOWで放送していたので鑑賞。


※ネタバレを含みます。

しかも、途中離脱しています。


それで感想を書くなんて!と

お怒りはごもっとも。

しかしながら、

ムスメ(10歳)と観た様子から、

お子さまとの鑑賞には気をつけた方がいいのでは、

と思った点があり、

あえて感想を書きます。


もちろん、

お子さまの性質によると思います。


我が家で途中離脱となった理由は3つ。


1) 冒頭からテレビ版でもお馴染みの

キャラが次々と死ぬ。

それが繰り返される。


→繰り返されるのは、

これがアンナ(広瀬すず)の悪夢だから。


2) この(1)の事情からアンナが追い詰められ、

所長、カザマ、アンナという

メインキャラの関係に不穏さが立ち込める。

それがしばらく続くので、

見る側の気持ちも追い込む。


→テレビシリーズの『ネメシス』は、

ゆるめなキャラ設定を俳優のオーラで補って、

もたせている。

古き良き探偵の風情を醸し出そうとする所長、

天才探偵になりたいのにズッコケるカザマ、

探偵でなくてもいいのに解決に最も早く辿り着く天才アンナ。

重厚でもない、ギャグにも振り切らない。

新ジャンルなのか難なのか掴みにくい展開。

それを、

周辺キャラを含めて

「愛すべき仲間」というゆるやかなまとめで

行こうとするのを、

俳優の知名度とオーラで

形にしている。

(と、ワタシは思っている)

したがって、

ゆるくて「愛すべき存在」であるはずの

メインキャラの間に不穏な空気が流れると、

物語の導入だと思っても気持ちがうまく保てず、

柱のない屋台のようにグラつく。


3) 佐藤浩市が怖すぎる。

悪夢が具現化するように、

アンナに近づいてくる存在が佐藤浩市。

→鬱屈した、捻くれてねじれた挙げ句に

切っ先を極限まで研ぎあげた、

こういう役を、

佐藤浩市がやったら誰が勝てるのだろうか。

メインキャラどころか、観てる側まで

一瞬で串刺しにされてしまう。

たとえばコメディ作品の中に入れるとか、

佐藤浩市を受け止められるだけの役者が出るとか。

何かもう一工夫しなければ、

3Dのように彼の存在が浮き出して、

希望も立ち向かう勇気も持てない。(嘆)

テレビ版を見る限り、『ネメシス』には

佐藤浩市の力は収めきれない。

(と、ワタシは思っている)


…長々と失礼しました。


ムスメは、

冒頭(1)から怯え始め、

(2)では「トマトが嫌いになりそう」と

半べそでした。

よって、

(3)が加速する前に離脱しました。

アンナの借りていた部屋を

カザマが訪ねてくるシーンあたりです。


全ては作品のための展開じゃん、

最後まで観ずに語れない、

というご意見はもちろんそうでしょう。


けれど、

驚きの展開、として見続けるには、

ワタシにもムスメにも負荷が高かったです。


これから配信などでご覧になる方の、

少しでも参考になれば

(ならないほうがいいかな?)

幸いです。