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父の死後も、私の人生は変わりませんでした。

相変わらずの迷走ぶりで、

そこに父の死で背負い込んでしまった

「私は冷たい娘」という思い、

「もっと~すればよかった。私はなんて嫌な娘なんだろう」という

自責の念が加わり、精神状況はさらに悪化。

 

環境を変えようと、一人暮らしを始めましたが、

だからといって何がどうなるわけでもありませんでした。

 

ある日、「カウンセリングを受けよう」と思い立ちます。

 

何がきっかけだったのか、思い出せません。

人間関係で、何か嫌なことでもあったのかもしれない。

とにかくカウンセリングを受けなくては、と思ったのです。

 

私はグループ活動の拠点だった、東京フェミニストセラピーセンターへ

カウンセリングの申し込みをしました。

カウンセラーは、当時センター代表だった平川和子先生にお願いしたい、と

こちらから指名をさせていただきました。

 

平川先生は、カウンセラー養成講座の合宿で初めてお会いし、

その後もグループ活動でお世話になったり、

先生の短期集中講座に参加するなどしていたので、

お互い、既知の間柄でした。

 

平川先生のクライアントへの暖かいまなざし、

包容力、そして知的ユーモアなどに親しみを感じていたし、

カウンセリングの力量は尊敬もしていました。

自分自身のカウンセラーは、平川先生以外に考えられなかった。

 

こうして平川先生のカウンセリングが始まります。

私は30歳になっていました。