大分県宇佐市から、一つの信仰が、
日本中へ広がっていきました。
八幡信仰です。
現在、全国には4万社あまりの
八幡宮・八幡神社があるとされます。
その総本宮が、宇佐神宮。
なぜ、宇佐の神さまが、
これほど広く祀られるようになったのでしょう。
国の大きな出来事へ
八幡神は、奈良時代、
日本の歴史の大きな舞台へ現れます。
奈良の、東大寺。あの大仏です。
巨大な大仏を造るという国家事業に、
八幡神は深く関わっていきます。
そして宇佐の八幡神は、奈良へ。
神さまが、土地を越えて移動していく。
ここから、八幡信仰は、
さらに大きな存在になっていきます。
土地の神から
宗像では、海の道を守る神を見てきました。
太宰府では、一人の人間が、
天神さまとして祀られていく歴史を見ました。
そして宇佐では、土地に根ざした信仰が、
国家との関係を持ち、さらに全国へ
広がっていく姿を見ることができます。
神さまは、
ただ一つの場所に留まっているとは限らない。
人が移動すれば、祈りも移動する。
人が新しい土地へ行けば、
そこへ神さまをお迎えする。
そうして、宇佐の八幡さまは、
日本中へ広がっていきました。
道は、またつながる
宗像三女神も、「道」を司る神でした。
そして今、
宇佐から広がっていく八幡信仰を見ています。
神さまを辿っていると、
不思議なほど、「移動」というものが現れます。
海を渡る。土地を移る。神さまを迎える。
祈りは、固定されたものではなく、
人とともに、動いてきたのかもしれません。
そして、八幡さまには、
さらに大きな特徴があります。
神道の神でありながら、
仏教と、非常に深く結びついていったこと。
神と、仏。
別のものに見える二つが、
宇佐で、近づいていきます。
次回は、
日本の信仰を大きく変えていく、
「神仏習合」のお話へ。