人生のどん底って、ある日いきなり来るものじゃなくて、
気づいたらじわじわ溜まっているんだなぁと知ったのが、この頃のきゃるるでした。
毎日バタバタしているわけじゃないのに、なぜか心がずっとザワザワして落ち着かない。
部屋を見渡しても、ため息しか出てこない日が続きます。
きゃるるの世界が散らかりはじめた理由
きゃるるの部屋は、まるで心の中をそのまま映したみたいに乱れていました。
床には読みかけの本が積んであって、テーブルの上には買ったのを忘れたお菓子が開封されたまま、
洗濯物の山も見て見ないふりをして何日も経っていました。
部屋が散らかっていくスピードよりも、自分の気力が減っていくスピードのほうが速い日々。
そんな状態なのに、なぜか本気で片づけようとも思えず、ただぼんやり現実から目をそらしてしまう。
頭の中はいつもモヤモヤで、何を優先すればいいのかすら分からなくなっていました。
これがタロットでいう愚者の状態。
まだ歩き出す準備もできていないのに、なぜか前に進もうとするふりだけしている、そんなふわっとした足取りです。
いつからこんなに迷子になってしまったんだろうと考えてみても、答えはなかなか見つかりません。
けれど気づけば心のどこかで小さな声が響いていました。
このままじゃ、本当にまずいかもしれない。
でも、その声に応える元気がまだなくて、ただ日々をこなすだけの毎日でした。
朝起きて、なんとなく支度して、なんとなく仕事して、なんとなくベッドに倒れ込む。
こうして過ぎていく日々の中に、自分がどんどん置き去りになっていくような感覚があったんです。
愚者のカードは本来ワクワクした始まりを象徴しますが、この時のきゃるるにとっては、行き場のないフワフワした迷子状態そのものでした。
一歩も踏み出せないまま、心だけがそわそわする日々
きゃるるには、昔好きだったものも、本当は大切にしたい夢もありました。
でも散らかった部屋の中に埋もれてしまって、どれが大切でどれがどうでもよかったのかさえ分からなくなっていたんです。
忙しさのせいにすれば楽だったけれど、実際は疲れて動けないだけの日も多くありました。
部屋の片すみに置いたままの段ボール、放置した書類、捨てるタイミングを逃した紙袋。
どれも小さなことなのに、積み重なっていくとまるで壁みたいに感じてしまうのが不思議でした。
そして心のなかには、うっすらと分かっていることがありました
。
このままじゃ暮らしが沈んでいく。
でも、動けない。
でも、変わりたい。
でも、動けない。
そんな気持ちがぐるぐると回り続けていて、何かを始めたくても気力が追いつかず、ただ疲れていくばかりでした。
ある日の夜、電気をつけたままベッドに倒れたきゃるるは、天井をぼんやり見ながら思いました。
いつか、ちゃんとしたい。
いつか、部屋をきれいにしたい。
いつか、人生を立て直したい。
でもその“いつか”は、何もしなければ永遠に来ないことも、心のどこかで分かっていました。
まとめ
愚者【0】のカードが示すのは、ただの始まりではなく、まだ何も知らないまま立ち止まっている状態でもあります。
きゃるるのどん底の日々は、まさにその象徴でした。
部屋が散らかるほど心も散らかり、何から手をつければいいのか分からないまま、毎日をなんとなく過ごしてしまう。
変わらなきゃと感じているのに、小さな一歩すら踏み出せずにいる状態は、
とても苦しくて、でも誰にでも起こりうるものです。
けれど、この迷子みたいな状況こそが、本当の意味でのスタート地点でした。
何もできない自分を責めず、まずは今の自分を見つめること。
そこからきゃるるのミニマリスト物語が静かに始まっていきます。