今は、自社工場と協力工場(下請けさん)の部品在庫を集計して原材料仕入れの発注書に生かす、という作業の効率化を目指しています。在庫ファイルと発注書ファイルとをリンクさせるとか、在庫の集計を自動化するなど、教科書的レッスンとは全く異なる実戦そのものの取り組みになっています。
「俺にとっては、教科書の一般的な話なんか必要ないし、そんなレッスン受けたって、使い方なんか忘れちまう。おれの作業が効率的になるようにしてして欲しいんだよ」
もっともなニーズです。
ただ、その彼が持ってくるExcelファイルは、実際に業務で使っているもののコピーですから、教科書レベルでは対応できない内容です。分厚い関数事典に首っ引きになったりしながら、サンプルのない "道" を二人で右往左往したり、時々、話がかみ合わず凄まじい口論になったりしながら、お付き合いさせてもらっています。
だから、社長さんは、誰よりも熱心な受講生で、決して休みません。持ち込んでくる課題は変化球ばかりですから、即答できないことも多々あります。おかげさまで、ISERR関数とかFIND関数など、普通にレッスンしていたら出会わないような関数の使い方を覚えることにもなり、私自身の勉強にもなっています。そんな中、わけのわからない事態に遭遇しました。
3D集計の機能を使って、各工場の在庫を集計しようとしたのですが、この集計がうまくいかないのです。エラーチェックをかけてみても、集計結果を表示するセルはエラーに引っかからず、計算式自体に誤りはないのです。ところが、試しにデータを入力してみると集計セルの数値がデータを全く反映しません。
たとえば、集計用ファイルには、協力工場、自社工場のシートがイ、ロ、ハ、ニ、ホ、ヘ、トと、各社別に並んでいて、11月末の在庫を記入するセル番地がどのシートでもX15だとすると、集計用シートのX15番地のセルに「=SUM(イ:ト!X15)」と関数を記入しておくと、シートを串刺しにした3D集計ができるはずなのに、データ入力の結果が全く反映しないのでした。
最初にこの事態にぶつかったのは、仕事を持ち帰った社長のお宅でのことでした。その夜は、2時間かかっても何も分からなくて、解決をあきらめたほどでした。
翌朝、その会社に訪問して、改めて、問題をチェック。30分もかからずに解決しました。
結果は、たった一つのチェックボタンを切り替えるだけで済むもので、分かってみれば、「なんだぁ・・・。たったこれだけのことだったのか・・・。」
パソコンのトラブルって、こういうことが珍しくありません。たった1文字の間違いとカ記入漏れでソフトがうまく動かず、その1文字を見つけるだけで半日も一日もかかってしまう。解決してみると一安心だけど、費やした時間を振り返ると、なんだか無駄な一日で終わってしまったような虚脱感も味わいます。
さて、今回の問題の解決策は、以下の通りです。誰か、ほかの人も、こんな目に遭ったりするかもしれませんので、参考までに。
Excelのメニューの順番でいえば、
「ツール」→「オプション」→「計算方法」→「自動」「手動」のチェックで「自動」を有効にする。
という方法にたどり着き、試してみました。
オプション・スイッチがなぜ「手動」になっていたのか、そのわけは、分かりません。ただ、判明した事実は、このスイッチが「自動」ではなかったために発生したトラブルだったことには、違いありませんでした。
データ入力を試してみたら、気持ちいいほど、スラスラと集計結果が表示されました。一つの関数だけで何百もの品番の集計が一発でできてしまう一覧表を見た時は、社長も私も、「あぁよかった。助かった」と表情がパッと晴れました。