こんにちは。
鳥の声や日差しから、だんだんと春を感じるようになりました。
最近は、夜中でも10度近い気温が続いています。
でもまだ2月。
油断は禁物ですね。
今日は、バッハのシンフォニア5番を弾いてみました。
この曲もシンフォニアの中ではシンプルで、(フーガ形式ではないので) 弾きやすい方だと思います。
ヘンレ版では、オーナメント(装飾音)が付いていない楽譜とオーナメント表示が付いているものと両方含まれています。
今回はその双方を弾いてみました。
オーナメントが付いていないシンプルな楽譜は、この曲の特徴 〈付点音符〉の奏法を習得するのにとても役立つと思います。
まず、シンプルなオーナメントなしの楽譜で曲の特徴をしっかりと掴み、
その後で、オーナメント付きの演奏を勉強されることをお勧めします。
シンフォニア5番の特徴は、付点8分音符と16分音符からなる、このリズムです。
バロック時代の付点音符によるリズムは、「フランス風」と言いい、実際の計算による割合よりは長めに弾くケースも多く見られます。
バッハのフランス風序曲などから見ても、彼がこの「フランス風」付点リズムを意識していたことは、曲のスタイルからも見て取れます。
この付点8分音符を一拍の4分の3と正確に感じるのではなくて、
弧を描く感覚で、下から始まりまた下の出発地点に戻る一瞬前で残りの16分音符を弾く感覚です。
あくまで感覚ですので、頭の中で弧を描いて演奏する自分を指揮してみてください。
ちょっと以下の演奏を聴いてみて下さい。(バッハ フランス風序曲BWV831 チェンバロ演奏)
身体で付点音符のリズム感を感じて頂くために、この演奏(出だし) も聴いてみてください。
(バッハ 組曲1番 BWV1066)
ピアノの演奏では、このようにはいきませんが、当時の付点音符の感覚を感じて弾くことは重要だと思います。
バッハのシンフォニア5番は、今後練習するであろう、バッハのフランス風組曲やフランス風序曲の基礎練習とでも言ったところでしょうか。
オーナメントを付けて弾く場合は、オーナメントをつけることによって、曲自体の雰囲気を損ねたり重たくなったりしないように注意して下さい。
そのために大切なのは、付点音符の後にくる16分音符の軽さを失わないことです。
オーナメントをつける場合にもう一つ注意することは、アッポッジャトゥーラ(小さく書かれている音) が作り出す〈非和声音〉をしっかり感じること。
小さく書かれているからと言って、音の長さが短いわけではありません。むしろ、長めに弾いて、しっかりと非和声音を聴きとって下さい。
今回は、オーナメントなしの演奏と、オーナメント付きの演奏を続けて録画してみました。
バッハの美しいハーモニーを感じて頂けたら嬉しいです。
いつも聴いて頂き有難うございます。
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